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真に賢き者 ― 受け継がれる叡智と、選び続ける心

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こんにちは。Biskaです。

今日は、戦いではなく“帰郷”の一日だった。

ルヴェユール邸へ向かう道すがら、
ふたりは幼いころの思い出を語ってくれた。

橋の向こうへは行けなかったこと。
川辺で父を待ったこと。
転んだアリゼーに、覚えたてのケアルをかけた日のこと。

「故郷の街を君と歩くのは、不思議な心地だね」

その声は、どこか柔らかい。

理を語る彼にも、
こんな穏やかな時間があったのだ。

邸で迎えてくれたのは、アメリアンス。

穏やかな笑みの奥に、強い光を宿していた。

手紙を読んでいたこと。
心配していたこと。
そして――

あなたの名前が書かれていない手紙は、
ひとつもなかったこと。

私たちの旅は、
私たちだけのものではなかったのだと知る。

渡された新しい装束。

そして、もうひとつ。

「賢具」。

かつてフィールドに立っていた父の証。

今は議員として理を語る彼も、
若き日は仲間を癒し、守る側にいた。

意見が違う今だからこそ。
その事実を知っていてほしいのだと、母は言う。

叡智は、机上の理だけではない。
行いの中にも宿る。

アルフィノは静かにそれを受け取った。

そこにあったのは、反発でも盲信でもない。
理解しようとする意志だった。

屋敷を後にするころ、
アリゼーが小さくつぶやく。

「これで、またしばらく、この家ともお別れね……」

短い滞在だった。
けれど、十分だった。

装束も、賢具も、
そして託された想いも、そばにある。

理を守ることは賢さか。
命を守ることは賢さか。
それとも――
分かり合えない相手の想いを知ろうとすることこそ、
真に賢き在り方なのか。

答えは、まだ出ない。

けれど今日、確かに感じた。

賢さは、受け継ぐだけでは足りない。
選び続けるものなのだと。

私たちは再び歩き出す。
それぞれの叡智を携えて。

静かな邸宅を後にし、
次に向かうのは南の大地。

試されるのは、思想ではない。

――いま、何ができるか。
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