ウクラマトが良すぎるッ!!!!配信でも言いましたが、力に堕ちたゾラージャに向かって、真っ先にこの言葉を言える。
それが
王の資質でなくて何でしょう。感動しました。
ウクラマトは確かに、抜けている所はあるし、船には酔うし、コーナ兄さんみたいに長い目で見て賢い訳では無いし、グルージャジャパッパのような強さが真にある訳でもない。
でも、
グルージャジャパッパが真に大事にした”部族の平和”を魂で理解しているし、賢くは無いけど”今大事なもの”は誰よりも見抜くし、船に酔うことは薄情できたし、「わたしにはわかんねぇ、だから、任せた!」と言える器がある。
要するに、皆の為に、今自分がすべきことが本能的に見極められて、責任を持つ覚悟がある。
「ゾラージャ”兄さん”!!
ここで”決着”をつけるぞ!!」
何百…何千の魂を器として繋いだのか、もはやその自我が残っているか分からない化け物となり果てたゾラージャに対して、噛みしめながらもすぐにこの言葉が出たのはあまりに感動してしまいました。
ウクラマトが噛みしめた一瞬、
「なぜ、そうまでして力を追い求めてしまったんだ」
「他人を不幸にしてなんてことをしているんだ」
「一体、何をしたかったんだ」
様々な罵倒の言葉が思い浮かんだのではないか、言っても良かったでしょう。
それでもウクラマトは、”トライヨラの武王”として、”アレクサンドリアの武王”ゾラージャと約束した【決着を付けること】そのやり取りにしようと、吠えたんですよね……。
ウクラマトが良すぎるッ!!!!(再)***
で、そんな武王ウクラマトの一方で、ゾラージャですね。
討滅戦手前で敢えて止めた訳ですが、この時点で「なぜゾラージャは……」と言う部分を少し自分なりに整理したいと思っています。
まず、ゾラージャの想いと言う部分は、
以前に考察した時(友の試練辺りの頃の感想記事)と実はあんまり変化していません。むしろ、
割と合っているんじゃないかなーと言う思いが強まっています。
特にあれからゾラージャを考えるにあたって増えたピースは、
・グルージャジャパッパへの想い。(レギュレーターを使ってまで殺すに至った思い)
・”グルージャ”君への扱い。
この辺りでしょうか。まあ、そもそもこのゾラージャと言うキャラ、
自分の考えを発するセリフが異様なまでに少ないんですけどね。
まず、この討滅戦が開放する直前に吠えた
「そして連王の座を継承したお前を殺し、証明してやる。
この俺こそが、真の後継者に相応しい存在であると!!」これは非常に父グルージャジャへの歪んだ認めて欲しい想いを感じざるを得ませんね。
一応参考までに挙げるのですが、【父に対する息子の認められたいと言う感情】、生物学的な父と息子の関係では一番ありがち且つ強い物と言われていますよね。それを感じてしまう内容です。含めて、ウクラマトが認められたことへのやり場のない嫉妬・怒りが追加で30年分醸成されており、その
”父←息子”の感情に折り合いが付かないままオッサンになってしまった、ゾラージャの
拗らせた思春期がとても痛く感じます。
ただ、このセリフの始まりでうわ言のように漏れていた言葉。
こちらが一つ味を深めていると思います。
「お前の兄……グルージャジャの息子……奇跡の子……
俺はなんだ……どこに向かう路を進んでいる……?」なぜ”父←息子”と言う感情に、認められたいと言う感情が発生しがちかと言えば、思春期と形容したように、”自我の確立”の為に通る強い感情の発生なんですよね。つまりは、思春期の子が尖った文化に身を置いたり、周りと反発したりする動き。いわゆる”世間”を遠ざけ、”一般的なレッテルを嫌う”感覚。ゾラージャにおいては上記の3つ、”兄”・”息子”・”奇跡の子”、この全てに対して反発心を抱いていると言うのが強く分かります。魂を何百、何千飲み込んで、それでもまだ残る反発心がこの3つですからね……私は思わず、ゾラージャに対して”それしか出ないなんて、悲しい奴だな”と言ってしましました。
まあでも、それがゾラージャなのだから仕方ない。
だからこそ、話はグルージャ君に戻っていく。
ソルーションナインから魂回収を始める直前、グルージャ君が出てきた時に、ゾラージャは彼を鷲掴みにし真っ先にこう言い放った。
「俺を父と呼ぶな!」悲しいよ……。
いえ、これは単純にグルージャジャを思い出すグルージャ君の名前と、”父”と言う単語への反発心が想起されてのアレルギー反応的な側面も強くありますが、一方で、自分が”父”と言う精神に至れない未熟さが強く出ているなと思うんですよね……。これはもう、ゾラージャの欠陥で、偉大な父グルージャジャの軌跡の子と持ち上げられながら、異種族の義弟妹に勝る必要性があり、あのグルージャジャが醸し出す”暖かい家族の輪”が受け入れられない性質だった……全てが噛み合わなかったのだろうな、と言うように感じ取れます。
前の日記で、私はゾラージャが(意訳)「戦争の無意味さを教えてやる」と言う言葉の最終的な意味は、
↓
「お前らが言う通り……否、それ以上に求められる武力を体現できる私だが、”この力”では貴様達の思惑は達成できなかったぞ」
と、相手の手段を用いて、あえてそれを体現する……そういう風に感じていました。
が、それだけではなかったのかもしれない。
「自分の手元にある物が”全て気に入らない”ので、持っている物で、持っているものごと全てを破壊したい」
のかもしれないな……そう感じました。
***
一言で言えば、悲しいモンスターですね。
まあゾラージャがどう聞いて、感じて、考えたかは正直な所、わかりません。上記は全て、彼の発する言葉や状況から、想像しただけです。
ただ、ゾラージャについてはもう一つだけ妄想しておきたいことがあります。(ここからは私がピースごと補っているので妄想です)
それは、
「ゾラージャの母親」について。
何度も言うようですが、グルージャジャは双頭であり、双頭は子供が為せないと言われています。
ですが、グルージャジャには実の息子がいる。だからこそ奇跡の子「ゾラージャ」な訳です。
じゃあ、なんでこれだけ母親のことが秘匿されるのか?
トライヨラ叙事詩に母親のこと、あるいは聖母伝説の一つや二つが残っていてもおかしくない。なのに、なんでこれだけ語られていないのか?
それはつまり
「誰も母親を知らない」(知っているのはグルージャジャ本人と、本当に数人)からですよね。
こうなっている以上、グルージャジャ自身が秘匿している時点で、マムージャ族の何か禁忌や口に出しにくい事情を含んでいる可能性が高い。そうなると色々な相手を考える訳ですが、可能性を追う場合、何よりヒントになりそうなのが「ゾラージャ」自身の姿です。
そう、フビゴ族、ブネワ族、ドプロ族の三種族。
サブクエストでも言われていたが、結果的に現在、爪弾きされ、少し蔑まれている種族「ドプロ族」ではないか。であれば、マムージャ族が自然と母親のことを秘匿するのではないか…と。
(残念なことに、現代でもありますよね……。すぐ横に同じように暮らしているのに、何か……”例えば人種、例えば障害、例えば宗教”などの違いを見つけると、目を逸らしてしまう差別のような、見えない壁のようなものが……)
奇跡の子=青いウロコのフビゴ族のような存在。
フビゴ×ブネワ=双頭
↓
双頭×ドプロ=奇跡の子この公式が見えない訳ないでしょう。
双頭がフビゴとブネワの良いとこ取りの強さを兼ね備えていたと言う話から、さらにドプロの良い所まで得た奇跡の子……なのであれば、ゾラージャがあれだけ恵まれ、強かったのも納得です。
ゾラージャはそれに思い至ったのかもしれないし、あるいは自分事だから知っているのかもしれませんね。
だからこそ、
・”下の部族であるドプロの血”を嫌ったりすることもあるかもしれない。
・そうではないか、とドプロの娘を使ってグルージャを生ませたのかもしれない。
・”強さ”を中心に作られたマムージャの血縁関係”そのもの”に怒りを覚えていたのかもしれない。
・ドプロの血を入れることに躊躇わなかったグルージャジャ自体に、嫌悪感を憶えたのかもしれない。
こうして、”ドプロの母親”の可能性を考えるだけで、色んな妄想が沸き起こるんですよね……。
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まあ、ゾラージャ討滅戦が終わったら、全部スッキリわかることかもしれないんですけどね!!!笑いや~~~考察捗るし、伏線もりもりで楽しい~~~!!!!!
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読み直してから追記。
ゾラージャは破壊衝動の権化として、どうしてもゼノスとの対比になるところがあるのですが、ここもまた面白い。(ちなみに私はどちらのキャラクターも人としてはあまり好きではないのですが笑)
ゼノスは中身は無いが、自分の破壊衝動に素直で、非常に尖った敵キャラでした。
力を追い求めていると言う点でずば抜けていて、その背景には複雑な心情は無く、浅いようで深い。
だからこそ暁月の最後の”力の果て”、その象徴的な戦いで終止符を追えることができました。
一方、ゾラージャは上記の考えで行くならば、中身が捻じれてしまい、自分の破壊衝動しか自身の誇示できるものがない存在です。力を追い求めていると言う点でずば抜けているのですが、その背景が深いようで浅く、だからこそ黄金の最後(?)で、妹に情けを掛けてもらって倒される運命に立っている。
好き嫌いではなく、キャラクター造形の部分で非常に面白く思います。
両キャラクターとも力を軸にしながら、
ゼノスは純真で奔放だが、
ゾラージャは醜悪で固執している。
似たようでいて、スタートからゴールまでめちゃくちゃ対照的なキャラクターだなと思いました。
まあどちらにせよ、お嬢様目線どうしようもないし、しばく相手ですけどね!