Personnage

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⭐️読み物⭐️「流れ星」(後編)

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2年くらいかかって、リリィのお話が終わりです。
紅蓮終わったらすぐ書こうと思っていたら、なんか気づいたら漆黒まで終わっていました!
だーいぶ昔に書いたエルとレインのお話からはとっても長く続けています。。

もし、初回から読んでみたいと思ってくださった方がいらっしゃったら、下にリンクありますので読んでみてください♪
恥ずかしながら、一応主人公はレイン(シリアス)ですw

約束の空(前編)→
https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/18727146/blog/3641001/

約束の空(後編)→
https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/18727146/blog/3648022/

月(全3編)→ https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/18727146/blog/3722267/


「退屈だ」
虚空に向けて呟く。
誰もそれに応えるものはなく、応えて欲しいとも思っていない。
玉座に付き、空を見つめる。
ここは綺麗な国であろう。
庭園も、王宮も、壮観だろう。
ガレマール帝国皇太子。
富も名声も、そして力も持って生まれた。
だからこそ、欲しいものはなかった。
けれど、欲することもなかった。
ただ、斬るのみ。
人など彼にとっては薄葉のようであった。
そこに立ち塞がることもなく、ただ刀を下ろせば無くなっていく存在。
虫けらよりも意味のない存在。
人は虫けらを見つけた瞬間、潰そうとするだろう。
彼にはその気概もなかった。ただ、何とは無しに刀を下ろすだけ。
ただそれだけ。
「そういえば、1人・・」
脳裏に浮かんだミコッテ族の少女。
あれは少し手応えがあった。
立ち向かってくるのであれば少しは楽しめるかもしれない。
ただそれだけの存在であった。
表情ひとつ変えることもなく、王宮の闇に佇む。
ゼノス・イェー・ガルヴァスは、ただそこにあった。

ポルタ・プレトリアに着いた後、レインは戦いのための会議、作戦へと赴いていった。
アラミゴ解放軍は、王都を取り戻すべく、居住区の開放、避難誘導へと作戦を開始することになる。
(戦うだけが戦いじゃない。私にできることをするんだ。)
初めて辿り着いた故郷の都。
そこは少し埃っぽく、乾いた土と、青い空が印象的な壮麗な都だった。
作戦開始から皆、言葉少なく動いていたのは、自分たちの故郷を、目の当たりにした感情からだったのだと思う。
「アラミゴ解放軍です!ここはもう、帝国かではありません!みんな、私たちに続いて!」
リリィは声をかけ続けた。
懐疑的な目を向ける人たちに。
喜びをあらわにする人たちに。
今ならわかる。
父も兄も、ここへ帰ってきたかった。
流れ星は辿り着く前に消えてしまう。
だけど、その光を見た者には、希望を抱かせることもある。
自分を信じてついてきてくれる人に。
人の希望になるように。
あの人のように。
「ああ、すまない、少し手を貸してくれないか。足を怪我している者がいてね、私1人では彼を運べないんだ!」
「もちろんです、みんなで生き延びましょう!」
「こっちだ、足を帝国にやられたらしくてね、ショックで言葉も自我もなくしてしまった若者が居るんだ。」
そこにいたのは。
ただ、虚空を見つめ続ける、アルクだった。

最後の戦い、これを本当に最後にするんだ。
各国の代表と言葉を交わし、戦場へと向かう。
そんな中で、1人のヒューランの少女と目が合う。
彼女の目は希望に満ち、こちらを見据えてくる。
そして、人差し指を空へと向ける。
(私も流れ星になるよ。)
交わす言葉はなかった。
ただ、その合図にレインも同じように空へと指を向けた。
(うん、2人で流れ星になろう!)
悪戯っぽくにかっと笑った少女は、その場から走り去っていった。
「私、ちゃんと笑えてるかな。」
誰とはなく呟いた言葉に。
「お前はいつも通り、素敵な笑顔さ」
サンクレッドの言葉を信じ、仲間に笑いかける。
「行こう!」

どれくらい時が過ぎたのだろう。
避難所で住民たちを励まし、手当をし、食事を作り。
そんな中、片時も彼女のそばを離れない無表情の男性。
「・・・」
何も語らず、ただ空を見つめるだけ。
でも。
再会した時には本当に驚いた。
もう2度と会えないと思っていたから。
足を失い、声を失い、自分すら失い。
それでも、抱きついたリリィに、僅かに抱き返してくれた。
今は泣いている場合じゃない。
戦うんだ。
アルクの、流れ星になるために。

一際大きな音がして、王宮に掲げられていた旗が落ちた。
そして、解放軍を指揮していたヒューランの女性、各国の代表、そしてレインが王宮から姿を表した時、歓声が上がった。
「アルク!レインが、レインが勝ったんだよ!アラミゴを、私たちの故郷を取り戻して、、くれたんだよ」
涙が。
泣かないと決めていたのに、涙が溢れた。
頬を寄せて抱きつくリリィの頬を、別の暖かさが濡らす。
目は虚でも。
心は死んでいない。
いつかきっと。
この空を2人で笑って見上げるんだ。

レインの姿を見つめて。
「ありがとう、レイン」
遠く誇らしげに歩くミコッテの少女へ。

「あれー?この辺にいるって聞いてきたんだけどな?」
まだ解放の余韻冷めやらぬアラミゴ王都をレインは走る。
約束を交わした少女を探して。
「うーん、また迷っちゃったのかな。」
紅蓮の解放者、イシュガルドの英雄、そんな名で呼ばれることがあるが、複雑な街には勝てない。
そもそも、茶色い建物ばっかりでどこがどこだかわかったものじゃない。
・・建物は綺麗だけど・・。
「あー、もう、わかんない、リリィー!!!」
ついには大声で探し人の名前を呼び始める。
「え、なんか呼ばれた・・?」
背中側の少し離れた建物から探し人が出てきてくれた。
やっぱりこの方が早かった。
「え!レイン!?こんなところにどうしたの?」
「どうしたの?って、約束果たしたよって報告に来たんだよ!」
「わあ!嬉しい!上がって上がって!ここ、私たちが住めるようにしてもらった家なんだ!」
「私、たち?」
「あ、うん!・・アルクがね」
そう言って、家の中の車椅子の青年に向かって目を向ける。
「・・・」
青年は何も発しない。
ただ、ぎこちなく、口元に笑みを浮かべただけだった。
「そう!よかった!!」
「うん、ありがとう。本当に、本当にありがとう。」
「でも、もう少し早く来られていたら・・」
「もう、それはいいの。誰かに縋ってばかりの生き方はやめたの。」
「たしかに、アルクは足を無くして、私も家族をなくして。」
穏やかに微笑みながらリリィは続ける。
「それでも、私は生きてて、アルクと空を見上げられるんだもの。」
「うん。」
「それにね、アルクも最初は表情も変えられなかったんだよ。今ではこうして笑いかけてくれるようになった。」
寄り添い、アルクの頬に手を寄せるリリィを、少し羨ましいと思いながらも、本当に嬉しかった。
「いつか、きっと私の名前も呼んでくれる。きっとね。」
「そうだね、リリィがアルクの流れ星になったんだね。」
「なれてたら嬉しいなぁ、いつか、私たちにも家族ができて、そしたらその子たちにもきっとレインのことを話すわ。」
「ええっ、そんな恥ずかしいからいいよ。。」
「だめっ、意外とドジで方向音痴で、ママのこと大声で叫びながら探してくれた私の流れ星がこの国を救ってくれたんだよって話すわ。」
「前半は要るの?」
「要るわよ!そして、意外とちっちゃくて笑うとヘニョヘニョな笑顔なのよって。」
「ちっちゃ、、へにょへにょ。。」
なんだか落ち込んできた。
「レインはそのままでいてね。その笑顔がきっと、みんなに力をくれるから」
目を見つめられてそう囁かれる。
「うん、レインお腹すいたなー、リリィ、何か食べさせてー!」
「英雄様にお口に合うかどうかわかりませんが、不肖リリィがお茶の用意を致しますわ!」
「もう、英雄様なんて呼ばないでよねー!」
でも、少し英雄と呼ばれることが嫌じゃなくなった。
ちゃんと私を見つめて呼んでくれたその言葉。
英雄なんかじゃない、って思っていたけれど、リリィにとっての英雄になれたのなら、私も英雄でいいのかもしれない。
おしゃべりは尽きることなく、これからの未来、明日のご飯、そして、新しい洋服に至るまで。
笑い声は尽きることがなかった。

「あれ?レインはどこにいったの?」
「ああ、アリゼー、レインならほら、友達とティータイムのようだよ。」
「あ、ずるい、私も混ざってくるー!」
「やれやれ、では私たちは王宮で待つとしようか、ウリエンジェ。」
「シュトラも、混ざりたいと言い出すかもしれませんね。」
「俺が伝えておくさ、我らが英雄様は、休息を楽しんでおられるってな」
「男は男同士、サンクレッド、私とティータイムでもいかがですか?」
「お前と2人でかよ!」
「アルフィノ様はクルル様のところへ赴かれるでしょうし・・」

アラミゴの空は、今日も青く澄んでいる。
いつまでも。
《おわり》
Commentaires (2)

Kohaku Hikarun

Asura [Mana]

感想を書こうと思って(*´▽`)

流れ星 → 約束の空 → 月 → 流れ星、っていう順番で読んだんですが、最初に読んだ時と月を読んだ後の流れ星でだいぶ印象が変わりました!
でも一番印象に残ってるのは最初と同じ、「空をね、見たいって思ったんだ」のセリフ。

やっぱりエルとの約束だったんですね!エルはとても大好きなキャラです。そのエルとの家族の証の宝物。それをずっと大切に持っていていつか叶えたい約束。ここまではレインから見た約束の行方と今なんだけどエルはどう思って生きているんだろうな~って思いました。
できればエルにもハッピーエンドが待っていて欲しいと思いながらも、レインの物語もエルの冒険もずっと続いて欲しい。
なんか流れ星の感想というかエルの話になってた、、、
あと余談ですが月に出てくるトレック好きw ミーハーのようで天然なようなトレちゃんおもしろい(≧∇≦)

Rain Hartret

Durandal [Gaia]

イディへ!
感想ありがとう!!

エルから見たお話ももちろん書こうとしてまーす!
レイン目線でずっと話が続いてきたからねー、薫風はエル目線が増える予定!

感想もらえると嬉しい💕
トレックとサーシャもそのうちまた出てくる予定なので、もうしばらくお待ちくださいーww
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