Personnage

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賢者の迷宮 前編

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右手の指をパチンと鳴らすと、眠ったコウモリがポトリと地面に落ちる。
左手に浮かぶ火球の炎が、バタバタと風で揺らめき、
真っ暗な洞窟内をユラユラと薄明るく照らし出す。

黒い三角帽子を被ったララフェルが、
パチンパチンと指を鳴らしながら進んでいく。

ここは誰も知らない、忘れられた古代の地下迷宮。
暗闇を進む呪術士が、長年の研究と叡智によって発見した、
未開の地だ。
その入り口を突破したのが約6時間前。
これまで休み無く進む呪術士の体力は、
空気中に漂うエーテルの吸収により絞り出されている。
だが腹は減るのだ。
懐から取り出した干し肉をブチブチと噛みちぎりながら、
呪術士はなおも進む。

この迷宮の「雷」を模した構造物を見る限り、
第三星歴に栄えた古代アラグ文明よりも昔、
数千年前の第二星歴に造られた可能性がある。
呪術士は、そこに眠る莫大な財宝と隠された魔法を求め、
やって来たのだ。

目の前に巨大な門が立ちふさがった。これで5番目だ。
腰に差しておいた2本の松明を取り出して火をつけ、門の脇にさす。
幾分か明るくなった洞窟内を、更に手の炎で照らし、
門とその周辺を探る。

その門の左側。
巨大な壁面に、雷によって逃げ惑う人々が描かれている。
更にその上には、風の災害で逃げ惑う人々。
そのまた上には十二柱の神々の姿があった。
ここには、第三霊災以前のエオルゼアの歴史が描かれているようだ。
第四星歴以降は描かれていない。
つまり、ここはやはり古代アラグ文明依然の迷宮で
間違いないかもしれない。呪術士は目を細めて頷く。

だが、それ故に情報も少ない。
古代アラグ文明以前の文献が、ほとんど残っていない為だ。
しかし幸いな事に、門には属性らしきマークが描かれている。

門の中央には、その属性が「風、雷、火、土、氷、水」の順で円状に並んでいる。
そしてその外側には星のマークが上に1つ配置され、
内側には霊のマークが1つある。

呪術士には、この並びに見覚えがあった。
かつて、各都市で独自に使用されていた物を統一し、
第六星歴233年に占星術師リューフォンによって統一された五紀歴、
そこに記載されている物、つまり暦だ。

門の四隅にもマークがある。
左上に2つの水。
右上に2つの風。
左下に4つの風。
右下に2つの雷。

この並びは、現代のエオルゼアでも使用されている、四刻24時の表記だと思われる。
マークを読み解くと、右上が7時で、右下8時、左上12時、左下19時と続く。
しかし、門の模様は暦を表し、12までしか対応していない。
では19をどうするか。
呪術士は目の高さにある大きなマークを見つめ、顎に手をあてる。

よく見ると、4つの風は2列2行で並んでいるが、中央で不自然に別れている。
そしてその中央には丸い小さな穴が掘られていた。
松明を掲げてその穴を覗き込むと、松明の光が反射し、ユラユラと炎を映しだす。
どうやら奥に鏡が仕込まれているようだ。これは、何を意味するのか。

なるほど、4つの風を火で分けると言う事か。
つまり火属性が支配する星5月と霊5月、旧暦でいう9月と10月。
マークは旧暦7月8月9月10月12月を表していると言う事になる。
さて、それをどうしよう。

左側の歴史が描かれた壁面とは反対側の右壁面に目をやる。
そこには悪魔の様な異形の者と戦う、騎士や魔法使いが描かれていた。
その中の一つに、悪魔の胸に2つの土のマークがあり、
そこへ魔法使いが石つぶてを投げつけている絵があった。
今までの謎解きに準える(なぞらえる)と、
土2つは11月。それに11月が支配する属性、土の魔法が撃たれている。
ふむ。順番のヒントが無い所を見ると、時刻順であろうか。

呪術士は門の正面に立つと、まず星のマークと雷のマークにそれぞれサンダーを撃つ。
星4月、旧暦7月を表すマークだ。そして次々と魔法を放っていく。
霊と雷にサンダー、星と火にファイア、霊と火にファイア、
そして、12月は霊と土、だが、呪術士にストーンは撃てない。

だが、世間で賢者と名高い呪術士が、呪術だけに長けている訳ではない。
獲物を片手持ちの幻具に持ち替え、精神を集中する。
呪術士の周りのエーテルの構成が変化し、呪術士は幻術士という情報体へと変化した。
そして、最後となる5つ目の月、霊と土にそれぞれストーンを詠唱した。

すると、これで5番目となる門がズズズっと重たい地響きをならしながら開いていく。
その隙間からは、光が漏れる。

門は人が一人通れる程だけ開いて止まった。
ララフェルはまた術具に持ち替え、呪術士となって慎重に門をくぐる。
目の前には四角い碁盤の目の様に石畳が敷き詰められていた。
その四辺には、石の灯籠が6つづつ並び、合計24個の火が灯っていた。
Commentaires (1)

Altair Silver

Ifrit [Gaia]

黒魔術士ではなく、呪術士なのは、アディショナルが豊富にセットできて、
迷宮探索に於いて便利だから、というオレ設定がある為です。
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