最近の寒さをものともせず、ロドストでもインゲームでも「クロたん、クロたん」「ハァハァ……」という熱い声を聞くことが多くなり、これはいわゆるモテ期到来、やっとわたしの魅力がエオルゼア民に伝わったか、今なら全サーバーにおいてエオルゼア的アイドルコンテストを開催しても勝てる気がする今日この頃、皆さん如何お過ごしでしょうか。やっぱり猫耳はモテるにゃぁ、にゅぅにゅぅ。
さて、十九世紀の幕末、後の明治維新へと続く道を開いたのは、吉田松陰。二十世紀の敗戦後、日本の再建に尽力したのは、吉田茂。そして、混迷がいまだ続く二十一世紀の今。再び日本が大きな転換点を迎えようとしています。そんなとき突如、表舞台へと颯爽と登場し、シルバーアクセをチャラチャラ鳴らす、三人目の吉田。
吉P、よしだあああああああああ、ヨッシーとも呼ばれる本名よしだ?こと吉田直樹。日本に危機が訪れる度に現れては状況を打開し、日本を窮地から救う吉田という存在。この不思議な宿命を背負った姓を持つ、三人目の吉田について今日は考えみたいと思います。
吉田という名前は喜田から来ているといわれています。つまり田が喜ぶ。稲作が盛んだった日本では、豊作により秋に稲穂が実る様子を、田んぼが喜んでいると捉えたそうです。そこで稲穂を良く育て米の収穫の多い者に対して、朝廷から喜田という姓が特別に与えられたといいます。つまり吉田の姓を持つものは、育てることの才覚を引き継いでいるのかもしれません。それは物作りにも能力があるといえるのではないでしょうか。
また直樹というその名前も運命を感じさせます。樹木を直すと書いて直樹。曲がった木を真っ直ぐにする。修正が得意そうな名前ではあります。まさにFF14を新生させることを予感させる名前です。これが直紀、尚樹などであればまた違った人生だったかもしれません。
そんな吉田直樹は新生FF14においても度々、異邦の詩人として登場します。この夏の終わりの三周年イベントに出演してましたね。その内容は感慨深いものがありました。そこで残していたイベントログを読み返してみましょう。
異邦の詩人 「待たせてしまったね。まさか、僕が紡いだ脚本の『光の戦士』を君が演じているとは思ってもみなかったよ」
異邦の詩人 「僕は、冒険者の物語を詠う詩人でね、異邦の詩人と呼ばれている」
異邦の詩人 「 僕は、とある賢人に呼ばれて、エオルゼアの『外』からやって来た異邦人なんだが、この地で迷い、数々の試練に遭ったとき、多くの冒険者に助けられてね」
異邦の詩人 「冒険者の物語に興味を持って、感謝の気持ちを込めて、詩を詠っているのさ。今回の脚本も、そのうちのひとつだったというわけ」
異邦の詩人 「僕が紡いだ脚本に、命と希望を吹き込んでくれてありがとう。ひとりの観客として舞台に熱狂し、拍手を止められなかったよ」
異邦の詩人 「霊災は悲しい記憶だけれど、未来の希望へと繋がった。『光の戦士』を演じた君のように、多くの冒険者が、エオルゼアを守る希望となっているのさ」
異邦の詩人 「素晴らしい舞台だったから、役者を続けてもらいたいけど、『冒険者』として歩み続ける方が、エオルゼアの力になるだろう。だから僕は詩人として、君の活躍を詩に紡ぎ続けるとしよう」
異邦の詩人 「これからの長き旅路には、多くの困難と試練が待ち受けるはずだ。だが、舞台で演じたように、絶望を希望に変え、戦い続けてくれ。君の、新たな冒険譚を聞く日を楽しみにしているよ」
『外』という部分に気概といまだ自分は旅人であるという自覚を感じ、オンラインゲームのプロデューサー、ディレクターの本質を言い当てているような気がしました。
今回のイベントではプレイヤーの選択によって結果が分岐するものでしたが、そのうちのひとつが印象に残っています。
異邦の詩人 「人間は二種類に分けられる。ひとつは自分の居場所を、もうひとつは自分の死に場所を探し求めるものだ。君はどちらを探してエオルゼアの地にやって来たんだい?」
異邦の詩人 「もし、どちらも見つけることができた人間がいたら、それをしあわせって言うんだろうね」
異邦の詩人 「君の探しものは見つかったかい。そうか、何も見つけられなかったのか」
異邦の詩人 「じゃあ、その足を一歩前に進めるといい。それだけで周りの景色が違って見えるはずだ。きっと探しものも見つかるはずさ」
確かに、その言葉通りにわたしがカメラアングルを変えて異邦の詩人を見ると、その顔がふっくらしています。顎が二重になっていました。寝不足が祟っているようですね。
それから、このわたしへの問いかけは、異邦の詩人が自分自身に向けてのものでもあるんでしょう。異邦の詩人は賢人に呼ばれ、『外』からエオルゼアへとやってきました。今はもうその賢人の姿はありませんが、異邦の詩人はまだ残っています。
異邦の詩人にとってエオルゼアは自分の居場所なのか死に場所なのか、それともどちらでもないのか。わたしには分かりませんが、異邦の詩人がエオルゼアに留まることに感謝し、そして、詩人を招き、この地を去りし賢人ワーダのこれからの幸運を祈り、今回のくろずの妄想手帳を終わりたいと思います。