みなさんこんばんは。ド変態のXionです。
前回の日記を書いてからというもの、私のハウジングに対するモチベーションは、広辞苑のページ一枚分ほどの厚さほど、確かに上昇しました。とはいえ、やる気とセンスは別問題。空っぽの部屋を前にしても、完成図はちっとも浮かんできません。芸術とは模倣から始まる、とは某美食家の名言ですが、お手本となるようなハウジングを見つけるのは中々骨が折れる作業です。
そんなこんなで悩んでいる時、フレンドのイルカさんからハウジング見学会のお誘いがありました。しかも案内してくれるのは、卓越したSS技術と読みやすい文体でファンを魅了する一ノ瀬さんというではありませんか。これはもうお近づきになって、親睦を深める(という名のイチャイチャ)しか!と思った私は、鼻歌交じりにいそいそと参加の返事をイルカさんに伝えました。
迎えた当日、約束の1時間も前にログインしてしまった私は、念のため集合場所であるグリダニアのエーテライト前まで向かいましたが、さすがに誰も見あたりません。ひとまずカーラインカフェで時間をつぶした私は、集合時間きっかりに、さもたった今ログインしましたという雰囲気を醸し出しながらエーテライト前に足を運びました。
辺りを見回すと、すぐにイルカさんの姿が見つかりました。手を振って挨拶をすると、すぐさまPTへの招待が。参加すると、そこには主催者のイルカさんだけでなく、グリンさんの姿もありました。ロドストでは何度か日記を拝見させてもらってましたが、実際に会うのは初めてです。
さて、ここで問題になるのは挨拶です。「人間の印象の8割は第一印象で決まる」という言葉を聞いたことがありますが、ここは慎重に挨拶の言葉を選ばなければ……と考え込む私。いつも通り「こんばんは!ド変態のXionと言います。よろしくお願いします!」と元気よく挨拶しようかと思ったのですが、この挨拶だと、私の品格はもとより、私とフレンドになっているイルカさんの品格まで疑われかねません。(イルカさんに迷惑をかけるわけにはいかない…!)と考えた私は、泣く泣く自重することにしました。
ではどんな挨拶をしようか、と考え込んでいる間に、パーティリストには豪華メンバーが次々と名を連ねます。
──イルカさん、グリンさん、緑茶さん、ちはやさん、ニナさん、そして今回のコンダクター(案内人)を務めてくれる一ノ瀬さん。
そう。ロドストの日記をよく読んでいる方であれば、一度はその名を見かけたことがあるでしょう。言うなれば、「
私のロドスト力は53万です」のようなそうそうたるメンバーばかり。それに対して私と言えば、ロドスト力たったの5
(フ、ゴミめ) そんなステキな皆さんに対してどんな挨拶がいいのかな、と文字通り頭を抱えて悩む私でしたが、5秒ほど悩んだ末に選んだのは
「こんにちは、Xion=Noixと言います。逆から読んでもXion=Noix。山本○みたいですね!」
と、私の中では使い古されたネタを言い放ちました。ところが、山○山ネタが古すぎたのか、ただ単におもしろくなかったからなのか、反応はイマイチ……やはり擦りすぎたネタはよくスベるということですね。
さて、そんなアホな挨拶で周りを極寒の地にしていると、案内人の一ノ瀬さんから出発しましょうとの声がかかりました。場所はグリダニアのとある落ち着いたハウス。お邪魔します、と挨拶をしながら足を踏み入れた私たちを迎えてくれたのは、天井までそびえ立った何本もの本棚でした。地下もありますよ、という案内に従って階段を下りると、そこはまさしくブックカフェ。ダークブラウンを基調にしたシックな雰囲気のカフェが広がっていました。
中央に置かれた広いテーブルの周りに腰掛ける「ロドストの英雄」たち。「好きな写真を撮って下さいね」というイルカさんの声に、思わず「皆さんに囲まれてご満悦な私をとりたいです!」と言いたくなったのですが、ロドスト力たったの5の私では、言い出す勇気もありません。そっと
無い胸の奥にしまうことにしました。
皆さんのSS撮影が一段落した頃、一ノ瀬さんの呼びかけで次のハウジング会場へと向かいます。向かった先はとあるアパルトメント。私もアパルトメントは持っているので、何かの参考になるかもしれない!と期待を抱きつつ扉をくぐります。
「うわー…!」
私の目に飛び込んできたのは、先ほどのブックカフェよりもさらにダークな雰囲気を持つハウジング。計算されつくしたライティングと、絶妙な配置の家具によって作られる淡い陰。文字通り、光と陰が織りなす濃淡の世界。
中でも私の興味が惹かれたのは、部屋の隅においてあったアップライトピアノでした。一筋のスポットライトで照らされたピアノは、さながら小さなステージのようです。
ぼうっと私が見つめていると、一ノ瀬さんと緑茶さんがピアノの椅子に並んで腰掛けました。後ろから見ると、まるで仲良く連弾しているかのよう。聞こえないはずの優しい音色が耳をくすぐるような、そんなささやかなコンサートが始まったかのようでした。
そんな二人に見とれてしまった私は、おもわず後ろからパチリ。
……本当は、二人の真ん中にリタージー・オブ・ベルを置いて、
「わー、百合の花が咲いてますね!」と、言いたかったのですが、多方面からお叱りを受ける未来が透けて見えたので、断腸の思いで自重することにしました。
そんな「ギリギリアウトを攻めたい自分」と「常識という鈍器を振りかざす自分」が、脳内で激しいバトルを繰り広げていましたが、再び一ノ瀬さんから移動のお知らせというゴングが鳴り響き、ひとまず中断となりました。
向かった先は、今までとは打って変わったような純和風のハウジング。いつの間にか思い思いの和装に着替えた皆さんが、素敵な内装をバックにSSを撮り始めていました。
慌てて私もカメラを構えますが、自分の衣装がバリバリ(死語)の戦闘服のせいか、イマイチ決まりません。何かいい方法はないものか、と途方に暮れていると、素敵な和装に身を通したチハヤさんがアドバイスをくれました。
「──白系や黒系、あと和装や水着、パーティ衣装なんかを用意しておくと、色々便利ですよ♪」
もちろん和装や水着、パーティ衣装はもちろんのこと、白系や黒系のコーデすらまったく用意していないのは言うまでもありません。
さて、そんなこんなで色々とSSをとりながら、取り留めのない会話を楽しんでいた私たちですが、たまにおもしろい「誤爆」が聞こえてきます。
「こんにちは!ナイト初心者です!よろしくお願いします!」
……わかりやすい誤爆ですね。なるほど、どうやらナイト練習中なんだな、と誤爆したセリフからわかります。かと思えば、とある方からはこんな誤爆が。
「○○に骨を投げつけた」
クールビューティなイメージのある方からのセリフだったので、意外とお茶目なところもあるんだなぁ、と思わず笑みを浮かべる私。
そんな皆さんの誤爆セリフを脳内でコッソリ楽しんでいた私でしたが、ふとある考えが頭によぎります。
──これほど誤爆が許される空気なら、私も「うっかり」マクロを暴発させても許されるのでは?
ご存じの方もいるかもしれませんが、私の画面上部には、いつどんな状況でも対応できるように、大量のネタマクロが合計40個以上用意してあります。そのうちの1つに「──生き別れの兄さん(姉さん)!」という挨拶用のネタセリフがあります(もちろんハグのエモート付き)
──そう、誤爆という免罪符を盾に、
合法的にロドストの英雄たちに抱きつくチャンスです!
ただし、そのチャンスは一度きりです。たった1回のチャンスを誰に使うか……これは重要なポイントです。抱きつく相手とタイミングを間違えると、関係各所からの怒りとお叱りの鬼tellが飛んでくるのは避けられません。場合によっては、この日記のコメント欄も「炎上」と言う名のクレームで溢れかえってしまうことでしょう。
(果たして誰に抱きつくべきか……考えるんだ、私!)
誰も聞いてないセリフをつぶやきながら、勝手に脳内でシミュレートし始める私。
──イルカさんの場合 「あらら」といって苦笑いをうかべてくれそう。
(か、かわいい!) ──
チハヤさんの場合 「あの……人違いではありませか?」といって、困った顔で見つめてきそう。
(困った顔のチハヤさん……イイ!) ──
一ノ瀬さんの場合 「……(ジト目)」口元は微笑を浮かべているけれど、目だけはジト目になって私を見つめてきそう。
(ジト目の一ノ瀬さん……ダメ、そんな目で見つめないで(はーん)) ──
グリンさんの場合 「う、うわぁ! し、シオンさん。ボクに何してるの!?だ、ダメだよ……」と言いながら、顔を真っ赤にしてそう。
(ボクっ娘の照れた顔……ばんざーい!) ──
ニナさんの場合 「ふふ……シオンさん。おいたが過ぎますよ」と言いながら、人差し指で私のほっぺをツンツンしてきそう
(く、くすぐったい……(にへら)) ──
緑茶さんの場合 「……」無言でお仕置き部屋につれていかれそう
(お仕置き……オシオキかぁ……(なぜかドキドキ)) …
……
………み、みんな素敵すぎますね!! そう、本心を言えば、全員に暴発させたい。ですが、それは不可能というもの。「人生とは選択の連続である」とはよく言われますが、私のFF14という人生の中において、今回のそれはまさしく究極の選択の1つと言えるでしょう。
──誰にするか。
カチ、カチ、カチ……
私以外誰もいない部屋に響きわたる、古い時計の秒針の音。規則正しくリズムを刻む音を聞きながら、私はふぅと一つ息をつきます。これから始まる
大レース素敵な光景に思いを馳せながら、ゆっくりと想い人の名前の上にマウスカーソルを合わせる私。
既に私の中では答えは出ています。モニターを見つめる私の目は一点の曇りも無く、もはや粒ほどの迷いもありません。清々しいまでの気持ち。これが覚悟を決めた人だけが到達できるという、「無」の境地なのでしょうか。
私が選んだ答え。それは──
「──そう、私が選んだのはあな
「はい、それではそろそろ次の場所に移動しますね」」
…
……
………アッハイ
突然響きわたる、移動しますとのアナウンス。それはまさしく、私と想い人との間の見えない戦いに終わりを告げる10カウントでした。
『グローリー・ノーサイド・ゴング』 ──私の好きな言葉です。どんなにリングで殴り合おうとも、10カウントが数えられれば、そこには怒りも憎しみもありません(by J)
「いや、殴り合うところまでいってないやん!」というツッコミはさておき、再び清々しいまでの境地に至った私です。その後訪れたハウスが、よりいっそうきらびやかに見えたのは、私の目に溜まった涙のせいだったのか…それは定かではありません。
(了)~あ・と・が・き~ こんばんは。Xionの中の人です。
今回はイルカさんが企画してくださった「ハウジング見学会」の模様を、少しばかりの(?)妄想を交えてお届けしました。
本文にもあるように、参加者の皆さんが有名なかたばかりだったので、当日は非常に緊張していました。そのためか、キーボードの上に置かれた指がカタカタと震えてしまい、あることないことを喋り倒していたような気がします。
劇中で繰り広げられた妄想ネタですが、やはり初対面の方を前にいきなり炸裂させるには、相当な勇気が必要ですね。若かりし頃なら勢いでいけたかもしれませんが、良識ある(?)大人になった今、最後の一線を超えることはなかなか難しいです。とはいえ、せっかく丹精込めて仕込んだネタですので、こうして日記の中で昇華させていただきました。ネタにしてしまった皆さま……お、怒らないでくださいね(土下座)
ふと気づけば、2025年を締めくくる最後の日記がこれでいいのか……という疑問も残りますが、それも私らしくて良いのかな、と自分を納得させています。振り返ってみれば、エオルゼア内・ロドスト上にかかわらず、多くの人と交流が広がった1年だったような気がします。
素敵な企画をしてくださったイルカさん、洗練された案内で導いてくださった一ノ瀬さん、そしてご一緒させていただいた参加者の皆さま、本当にありがとうございました。
皆さま、どうぞ良いお年を。そして来年も、変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。