最近、母親が「トランペットが、トランペットが……」とやたらに連呼するので、急に音楽に目覚めたのかと思ったら、とある次期大統領のことだったらしく、母親とキカイダー01ごっこができなくなってしまったのが残念な今日この頃皆さん如何お過ごしでしょうか。キカイダーといえば、強敵として出てくるハカイダーのデザインは今見てもしびれます。頭蓋骨が透けて脳が見えてもカッコイイ悪役なんてなかなかいませんよね。大統領が来日した際は、是非、安倍なつみさんにビジンダーのコスプレで歓迎してほしいものです。
さて、実はわたし、画伯なんです。勿論、残念なほうの画伯です。ロドストではイラスト付きの日記が数多く投稿されていますよね。そんな日記を読みながら、絵が上手いひとって羨ましいなとため息をついていました。わたしの他にも「わっちだって何か描いてみたい」と思っているひとも多いはず。そこで絵を描く練習をしてみたものの、これがなかなか難しい。
絵を描くコツとして、「対象物をよく見て描け」というものがありますが、アイドルの水着グラビアをそれこそ穴が開くほど見たところでかわいい女の子は全く描けやしません。よく見て絵が描けるなら数千時間以上は見ているはずのFF14の自キャラだって描けるはずなのに、いざ描こうとすると全く描けません。このことからも「よく見て描け」という方法には無理があるのは明白です。
そんなとき、国立科学博物館で「ラスコー展」なるものが開かれるという広告を目にします。世界遺産にもなっている洞窟壁画を精密に再現したものだそうです。描いたのはクロマニョン人。およそ二万年前に描かれたものだそうです。
この壁画では動物たちが描かれているのですが、場所が洞窟なのでおそらくは対象物である動物を「おーよしよし、あーいい子だ、いい子だ」と喉元をコロコロしながら耳の裏をクンカクンカするムツゴロウ方式で洞窟に拉致して目の前で見て描いたのではなく、クロマニョン人が見た記憶を辿って想像で描いた絵だと思われます。
つまり元来、絵というものは対象物を目の前に置いて描くのではなく、想像で描くものだったのです。人類が誕生して数え切れないほどの絵が描かれてきましたが、そのほとんどは想像で描かれたものです。対象物を目の前に置いて絵を描くことが一般的になったのは最近のことなのです。人間の脳は対象物をよく見て描くようには進化しておらず、想像しながら絵を描くことで進化したものだったのです。だからわたしが「よく見て描け」といういわゆるデッサンができなくても当然なのです!ハァハア……
ということで古来よりの想像したものを絵にするひとをクロマ派、現代的な対象物をよく見て絵を描くひとを樋口派と、ここでは定義したいと思います。この樋口派の由来は、今のよく見て絵を描けという流れは昔からあったとは思いますが、その技術が大きく進歩した時期はいわゆるルネサンス期。ルネッサーンスといえば髭男爵ということでひぐち君に敬意を表しました。
この樋口派。その中で最近勢力を伸ばしているのが右脳派です。いわゆる「右脳で描け」というやつです。人間の脳は目視したものを脳が処理しやすいように簡略化しているそうで、それを防ぐことで見たままを絵にするというトレーニング方法をいうそうです。
人間は無意識で対象物を記号化してしまうので、対象物を真っ新な状態で認識し直すということのようです。例えば人物画を描くなら、モデルを逆さまにして描くと人間だとは脳のほうが認識せず、脳の中で簡略化が発生せず、見たままに描けるという理屈だそうです。デッサン教室などでも広く採用されているトレーニング方法なので効果は実証されているようですね。ちなみにわたしもやってみましたが、逆さにした人間からは「これって犬神家?」とか「やだスカートがめくれちゃう……」と言われて絵を描くどころじゃありません。つまり画伯っぷりは全く直りませんでした。というかモデルと紙の両方を同時に目で追うのって難しいですよね。二兎を追う者は一兎をも得ずって言うことわざがあるじゃないですか!
そんなクロマ派のわたしは当然のことながら似顔絵が苦手です。似顔絵はよく見て描く能力が大切なのは皆さんもお分かりのことでしょう。モデルの特徴をしっかり把握し、それを紙に写し取る。デッサン力のあるひとが描けば写真かと思うほどです。そんな似顔絵を過去に何度も挑戦したことがあるのですが、これが全く似ません。人生で似てると言われたのは一度きり。正確に言われたのは「何か似てるね。この前髪が垂れたところが」という微妙なものです。
しかし、エオルゼア全国400万人のクロマ派の皆さん安心してください。似てない似顔絵でも、その人だとだいたい分かるコツがあるのです。
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これはわたしのフレンドをモデルにして描いたものですが、ほとんどのひとはあの人だと分かるはずです。このコツひとつで丸に点点でもその人だと言い切れます!ちなみにこの絵はスクショ等を見ながら描いたものではなく、わたしの中のその人の印象を元にして描いたものです。わたしの場合、スクショを見ながら描くとより似なくなるからです。
さて、このようにコツひとつで絵を描くことも楽しくなりますので、クロマ派の皆さん、よく見て描けなくてもそれは人間らしい証拠なのだと開き直ってお互いにがんばりましょう。