本記事は、『蒼天のイシュガルド(パッチ3.0)』に関わるお話です。ネタバレにしないためには、
LV55くらいまでのメインクエストをクリア
クルザス西部高地の探検手帳No.046をクリア
してから閲覧いただくと良いかと思います。
また、使用している資料は『エンサイクロペディアエオルゼア(以下ENと略)』、『FF14 Fan Wiki』、ロドストの個人の日記ほか、ゲーム外にある情報も活用しておりますこと、ご了承ください。【前編・目次】――――――――――――
■概要■
■はじめに■
■ダスクヴィジル概観■ 1:ヴィジルとは 1-1:vigilとwatch
1-2:語根weg
余談:vとw
1-3:watchでない理由 2:砦の崩壊 2-1:第七霊災
2-2:寒冷化 3:城門の外
4:ダスクヴィジルの背面■ダスクヴィジル内覧・1■ 1:キープまで
2:キープの中 2-1:兵士たち【後編・目次】――――――――――――
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■概要■ ダスクヴィジルは西部高地の北端に位置する砦である。第七霊災の影響で崩壊、内部では反乱が起きて部隊は全滅、廃墟となった。今回はvigilほか言葉に注目しながら、ダスクヴィジルを概観し、内部を訪ねる。また、ユヘルメリック卿を中心に、兵士たちの当時の状況、事件とその理由について考察する。最後に補遺として、キープ内部に散らばっているヌールタイユの手記の断片に関して、英語版の内容を紹介し、日本語版との比較を試みる。■はじめに■ こんにちばんは。
MANA、Pandemoniumでヒーラー職をメインに冒険しているおゆきと申します。
過去、新生エオルゼア(パッチ2.0)を冒険中にいくつか旅行記を書いておりました。
長いことほったらかしでしたが、ロドストの日記で久しぶりに他の方の旅行記を読みまして、触発されてまた書いてみようと思い立ちました。
今回は「氷の宵闇、吹雪の砦訪問記」と題しまして、クルザス西部高地に建てられた砦「ダスクヴィジル」を訪ねます。
これまで、第六星暦と第七星暦のクルザス西部高地について、ゼーメルトマトについて、ストーンヴィジルとスチールヴィジルについて、それぞれ旅行記を書いております。
ご興味がありましたら是非ご覧下さい。
【クルザス西部高地旅行記】
西部高地、第六星暦と第七星暦【前編】西部高地、第六星暦と第七星暦【後編】トマト巡礼【前編】トマト巡礼【後編】五つの不寝番【前編】五つの不寝番【後編】――――――――――――
■ダスクヴィジル概観■1:ヴィジルとは1-1:vigilとwatch ダスクヴィジルについて語る前に、まず「ヴィジル」とは何か? を考えてみます。
英語は詳しくないですので、この言葉が日常的に使われているか全く解りません。
FF14に使われる英語は、概して難しいと思うのですが、いかがでしょう? 例えば「ハウケタ御用邸」は「manor」、つまりマナーハウスですよね。知っている人しか知らない単語がよく飛び出すような気がします。
で、このヴィジル。ストーンヴィジルのカットシーンに「STONE VIGIL」とでてきます。どういう意味なのかなーと思いつつも、これまで調べていませんでした。
まずは、縁のある言葉からご紹介します。
vigilante(ヴィジランテ)、つまり自警団ですね。映画やゲームなどでよく聞く単語ではないでしょうか。
vigilは、徹夜、徹夜のおつとめ、寝ずの番、徹夜の祈りという意味を持ちます。「用心深いこと、見張ること」という意味のラテン語に由来するそうです。
不寝番というとレンブラントの絵画『夜警』を思い起こしますね。原題(英題)は
『De Nachtwacht(The Night Watch)』
です。
vigilとwatchは結構近い言葉のようです。
1-2:語根weg vigilはどこから来た言葉なのでしょうか。
単語の源を示す語根を「ハイパー英語語源辞典」ほかで調べてみると、
weg:
To be strong, be lively. 強いことや、活気のあることを表す。wait, watchなどの由来として、見ること。 とのことです。
wで始まっているのにvで始まる語が同じ語根なのは、一つには、アルファベットの起源に理由が求められます。発音を文字で表すとき、vでは足りなくなってwが増えたというものです。
余談:vとwCliquez pour afficherCliquez pour cacher
1-3:watchでない理由 vigilはwatchより「とにかく用心すること」に重心があるっぽく感じます。「寝ずに」の意味はそこから来ているのでしょうね。
また、キリスト教の「All-night vigil=徹夜祷」、つまり主日の(前夜)日没後から、主日の(当日)日の出までの、夜を明かしてのご祈祷をさす言葉もあります。
イシュガルド正教は、英単語を見るとキリスト教に縁の深い言葉が沢山使われています。夜を通しての神様へのご祈祷と、夜を徹してのドラゴンへの用心とは、同質とも言える行為なのかもしれません。
2:砦の崩壊2-1:第七霊災 ダスクヴィジルは西部高地の北の果て、それ以上北上できない場所にある砦です。
メインストーリーではなく、クリア報酬の「風脈の泉」を求めて訪れる、実質的に必須のIDです。
アバラシア山脈にくっつくようにして建設され、ドラゴン族から皇都イシュガルドを守る、五つのヴィジルの一つです(その他のヴィジルについては
五つの不寝番【前編】をご覧下さい)。
砦はかなりの威容を誇りながらも、雪と氷に閉ざされた巨大な廃墟として、吹雪の向こうに鎮座しています。
◆ファルコンネストの上空から
各ヴィジルのうち、ストーンヴィジルとスチールヴィジルはドラゴンの攻撃により陥落、ドーンヴィジルは霊災により消滅しました。このダスクヴィジルは霊災そのものと、その後の混乱のうちに崩壊しました。
『エンサイクロペディアエオルゼア』P163には、霊災により一部城壁が崩壊し、その後の寒冷化で氷に閉ざされたと書かれています。
カルテノーの戦いで落下したダラガブとその破片により城壁が大規模に破壊され、その後すぐに襲ってきた極度の寒冷化で、見るも無惨に崩壊したのですね。
2-2:寒冷化 一面の銀世界も、第六星暦時代は緑におおわれた高原の環境でしたから、変わりようがものすごいですね。
(第六星暦時代の西部高地については、
西部高地、第六星暦と第七星暦【前編】をご覧下さい)
ダスクヴィジルを含む四つのヴィジルは、寒冷化前、皇都イシュガルドの膝元を守る基地として完全に機能し、数知れないドラゴンとの戦いに使われました。
ですが、極寒化によって人間たちの環境への順応、対応が困難となり、ドラゴン族の度重なる襲来に補給がままならず押し切られたと想像されます。
でも、ここまで厳しい寒冷化は、高地ドラヴァニアからやってくるドラゴン族にも過酷な環境でしょうね。
巨大なドラゴンの骨などから、第六星暦まではこの地で大規模なドラゴンとの戦いが行われていたようです。ですが、サブクエストやジョブクエストなどでたびたび見るように、現在では小競り合いに等しい規模の戦闘しかありません。エンサイクロペディアエオルゼアP163には、3年前の戦役について書かれており、これ以降西部高地では大規模な戦闘が行われていなそうです。
◆3年前の戦いの後
◆探検手帳046、スレート連峰◆
ダスクヴィジルは戦わずして滅びました。ドラゴンの戦略は、ドラヴァニアから極寒の西部高地を素通りしてイシュガルドを直接たたきにいく、長距離爆撃的なルートで安定しているのでしょう。
3:城門の外 城門の外には湖が広がり、堀として活用されていたようです。これにより、アルケオーニスやエイビスのような、飛べない眷属からの攻撃を防いでいます。今では完全に凍り付き、融ける気配は微塵もありません。凄まじい寒波です。
現実では、湖の水面に風が吹き、水が揺れてなかなか凍りにくかったり、できた氷が強い風で壊されたり、そもそも湖底の地面は0度を若干上回ったりと、結氷しにくいです。
西部高地はわずかに晴れの日があるので氷は本来できにくいはずですが、年中雪と氷におおわれる氷雪気候になってしまいました。このとんでもない寒さのため、問答無用で凍っています。
◆凍り付いた湖
◆凍り付いた馬車とアルドゴート?
この砦は「イシュガルドの喉元」と言われるように、ドラゴン族がイシュガルドへ飛来する一番の近道にあるでしょうから、対竜バリスタもとんでもない巨大さですね。オープニングムービーにはワイヤーで発射されるバリスタが映っていましたが、この砦の正面には、巨大な鎖でつながれたバリスタが湖の中に沈んでいます。これを飛ばすための青燐水はどれだけ必要なのか、想像もつきませんね。一度発射したら巻き取るのもなかなか難しいでしょう。
◆巨大な鎖と沈んだ槍先
湖にはジェラートがいます。このぶよぶよ君は死体にとりついて生まれるそうですので、ドラゴンやら兵士やらが元の主なのかも。
◆ジェラート
アルケオーニスはドラゴンではなく、ジズに近いそうです。知性が低いので、ドラゴンの魔力で操られて利用されることが多いとのこと(EN:p287)。
ストーンヴィジルでも、エイビスに混ざってジズがいましたね。
◆アルケオーニス
4:ダスクヴィジルの背面 砦の背後にはアバラシア山脈が延々続いています。こちら側はドラゴン族の攻撃が手薄のように思えます。あまりに切り立った険しい山々ですから、分厚い城壁のようなものです。山の不安定な気流なども手伝って、有翼の種族といえど、自在に飛んでの攻撃はいささか難しいでしょう。
◆アバラシア山脈
■ダスクヴィジル内覧■1:キープまで では、いよいよダスクヴィジルに入ってみましょう。ていうかやっと入れますね。
◆生き物の皆さん。凶暴。
砦の庭面にはミロドン、ファルコンほかの生き物が住んでいます。これらは西部高地に広く生息していますが、もとはアバラシア山脈に住んでいたのが極寒化によって南下し、そのまま住み着いたといわれています(※下註)。第七霊災の混乱でこうした獣にも襲われ、砦の日常的な営みは全く壊されてしまいました。
砦に入るまではこれら動物との戦いになりますが、こんな所にエサはないですよね。ミロドンは肉食っぽいですが、ほかの子たちはどうやって手に入れてるんでしょう。謎です。
※註:
【電撃の旅団冒険録】『FFXIV』のダンジョンを通して見る『蒼天』の世界観。第1弾は“廃砦捜索 ダスクヴィジル”(2015/8/21)
ラスボスは巨大なグリフォンで、これはアバラシア雲海方面から来たそうです(※上註、電撃オンラインの記事)。アドネール占星台の東にグリフォン大橋がありますよね。その名の通りグリフォンの住処があったことが由来とされていますが、こちらから飛来したのではないとのことです。
◆グリフォン。結構強い
2:キープの中2-1:兵士たち 城内は氷で作ったかのように青白く、業務用の冷凍庫然としています。
こんなところでは暖も取れませんし、健康な兵士でもどんどん体力を奪われていくでしょう。
基礎代謝やカロリー消費などの健康面での影響はここでは語りませんが、どのくらい寒かったのかは、城内に登場する兵士たちを見れば解ります。
◆倒すには忍びない元兵士たち
…何が解るかというと。こちらをご覧下さい。
◆「Frostbitten」とある。Officerは「士官」
Frostbitten、つまり凍傷です。日本語版では「フロスト・」で、霜っぽい感じです。
雪と氷にさらされた城内は風こそありませんが、日も射しませんし、日中でもマイナス10度はくだらなそうです。
第六星暦時代には涼しい高地の気候だった(※下註)のですから、冬の寒さに備える防寒装備はあったでしょうが、それを遙かに超えるめちゃくちゃな寒波に耐える装備はなかったでしょう。
※註:
西部高地、第六星暦と第七星暦【前編】 また、騎士パスカルレー・ヌールタイユの手記の断片を読むと、土地を完全に氷に閉ざすような異常な寒波が、瞬く間にやってきたことが解ります。
◆手記抜粋
崩れた瓦礫を取り除き、懸命に救助活動をしたが、
助けることができたのは、わずかに数名のみだった。
その者らも、ここ数日の寒波で衰弱してきている。
季節外れの雪が舞うほどの寒さは、
傷つき、疲れ果てた我々から、体力を奪っていく。
だというのに、皇都からの救援は、未だにこない。
雪と氷によって孤立した砦内で、反乱が起こった。
備蓄食料が底をつきつつあることを知った兵たちが、
ユヘルメリック卿に、撤退を進言したのがきっかけだ。 凍傷に侵されるような寒さ、対応が利かない衣服・装備、断たれた補給のなかでは、生き残ることすら容易ではなかったでしょう。
日本語版「サージョン」と、英語版「Chirurgeon」がいます。これは「外科医」です。単なるヒーラーでなく軍医がいるのは驚きで、彼らが常駐する診療施設も砦にあったのでしょう。ここではドラゴンの炎による火傷や、爪などの物理的な創傷に対する備えは充実していたはずです。でも、高原地帯とはいえ凍傷の頻度は低かったでしょうから、治療自体が難しかったかも知れません。
そして、ユヘルメリック卿の部屋に行くと、兵士たちは…
◆「Frozen」とある。Chirurgeonは日本語版で「凍り付いた魔道兵」。
日本語版同様、完全に凍っています…。
後編では、手記の続きとユヘルメリック卿の心情を考察してみます。
氷の宵闇、吹雪の砦訪問記【後編】はこちら。
書き手:おゆき
■ダスクヴィジル内覧・2■
2:キープの中
2-2:氷の聖餐
2-2-1:反乱
2-2-2:死と教え
2-2-3:カニバリズム
2-3:ユヘルメリック卿の固執
2-3-1:なぜ卿は撤退を拒否し、砦の死守を命じたのか?
2-3-2:なぜ皇都からの救援が、ずっとこなかったのか?
3:keep、dungeon、oblivion、slime…
3-1:キープ(keep)
3-2:ダンジョン(dungeon)
余談:democracyは違う
3-3:オブリビオン(oblivion)
3-4:スライム(slime)
4:キープ外壁
■おわりに■