トトラクの千獄。それはヒーラーが初めてエスナの有難みを知るダンジョン。
序盤の三つのダンジョンより難易度が上がるらしいという情報を得て、フレンドさんに一緒に行ってください、とお願いした。
ドキドキしながらも安心感と共に突入したダンジョンは、空気が悪そうで狭くて暗くて入り組んでいて、これは絶対迷うと確信した。
道中にもある張り紙を読ませてくれて、迷路のような道を隅々まで行ってマップを埋めてくれた。
ありがとうございます…!と着いて行く。
張り紙には魔道フォトセルのあれこれが記されていたが、正直全滅フラグのメモにしか見えなかった。
バイオハザードで読む、残された資料的なアレだ。
ほんの少しばかりの会話を交わしながら攻略をしていくのはとても楽しい。
エスナ頑張れーとか、三回までならタンク転がしても大丈夫だよとか、ふふっと笑ってリラックスできる雰囲気に感謝する。
さて、問題の毒である。
ケアルを左トリガーのパレットに、エスナを右トリガーのパレットに入れているせいで、指が混乱しそうになりながら、HPバーを睨みつけて毒マークを消していく。
二つ、三つと重なってくるとHPの減りも半端なくて、ひぃぃと思いながらエスナエスナケアルエスナ、と指を動かした。
ケアルは条件反射的に指が動くけれど、エスナは普段使わないので一瞬考えてしまう。
それでもラスボスまで全く危なげなく進むことができた。
そしてラスボスは、おそらく自分一人が慌てていたと思われる。
雑魚が沸いて毒床が広がってどっちに逃げればいいんだ?!あ、毒!!敵視飛んできた?!あ、自分が毒だ。エスナー!違うタンクさんにエスナしてる。自分、自分にエスナってタンクさんのHP減ってる減ってるケアルしなきゃ!!あ、自分を回復してる、違う違うんだ!!!
と内心で叫んでいるうちにボスが倒れていた……。速かった。あっという間だった。
戦利品として両手杖をゲット。木彫りの仮面が付いている何とも個性的な武器だった。
記念のSSを撮影してムービーが始まったので解散していただいた。
心強い初めてのトトラク攻略だった。ご一緒してくれた皆さま、本当にありがとうございます!!
ムービーを終えてフィールドに戻り、クエストを報告して一息ついてから少し考える。今日はレベリングリーレットをまだしていない。
できればトトラクは行きたくないが……、どうだろう。
というわけでCF申請してみると、こういう望みは裏切られるものと相場は決まっている。
暗転後目の前に広がったのは当然のようにトトラク。
挨拶して攻略開始だ。
山場は中ボスでやってきた。
タンクさんの毒解除とケアルをしていると、DPSさんに毒が重なっていってることに気付く。
DPSさんの毒を解除、タンクさんへタゲを戻して毒を解除。そしてケアル。
自分の手数が足りなくて焦ってくる。
タンクさんを回復しなきゃとケアルしてるのに、一向に回復できていない。
ターゲット情報でルインという文字が何度も走る。え、ルイン…?なんでルイン?あ、DPSさんをターゲットしてる!!
このあたりから完全にパニックになってきた。もはやきちんとエスナのボタンを押せているかも不安になってくる始末。
真っ先にタンクさんが落ちた。迅速レイズをすぐさま入れることはできた。迅速を入れてて本当によかった。
範囲回復を使えばいいんだ!!と今更になって気付きメディカの詠唱を始めると同時にDPSさんが二人とも落ちた。
レイズを受けてくれたタンクさんのHPを回復してほんの少しの後、中ボス撃破のアナウンスが流れる。
謝罪してDPSさんの合流を待ってプロテス。そして攻略再開だ。
次の山場は当然ながらラスボスだ。
序盤のまだ余裕がある時に、壊せるだけマユを壊す。
毒尾が出現したあたりから余裕がなくなってくる。
敵視が飛んでくる。毒床が広がる。DPSさんもHPが削れている。気付けば自分が毒床を踏んでいる。適切な立ち位置が分からなくなる。
エスナが間に合わない。DPSさんの一人の残りHPが300だ。自分のHPも気付けば半分以下。
PT壊滅の予感が頭を掠める。
いけ、メディカーーー!!!
範囲回復はすごかった……! 誰も倒れることなくラスボスの討伐完了。
よかった、本当によかった。ここでPT壊滅させたら本気で両手杖を置くことを検討するところだった。
反省点は色々あるが――。
まずは焦らずに味方をきちんとターゲットできるようになること。
普段は余裕だと感じるが、慌てると頭が真っ白になってしまう。
ターゲットを確定と、アンカーサールの移動とがごちゃごちゃになるのだ。
結果、今自分は誰を回復したのだ?!となる。
毎回ターゲットを確定するのが確実だろうか。
タンクさんをターゲット確定でDPSさんにエスナやケアルをするときは一度だけのアンカーサークル移動で選択する方がスマートな気がするが、今の自分では混乱の原因になりそうな気がする。
とにかく回数を重ねて慣れるしかないだろうか。
次にメディカを咄嗟に使えるようにならなければいけない。
PTメンバーの三人以上のHPが凹んでいたら使いどころと思っていいのだろうか。
メディカはヘイトが高いと聞くので使う時にドキドキしてしまう。ルーシッドのリキャが回っていればルーシッドを忘れずに入れよう。
さらに次のレベルとしてはなるべくオーバーヒールをしないように気を付けること。
サスタシャ、タムタラ、カッパーベル、トトラク。
まだこの四つしかダンジョンを解放できていないが、すでにこんなに課題満載で軽く目眩がする。
この先々が不安だけれど、まだもう少し頑張ろうと思う。
もともとゲームは好きだけど下手な部類の人間だ。
しかし、練習すれば、慣れれば、ヒーラーとしてもう少し成長できる余地があると信じて。