
Jin Ayur
Alexander (Gaia)
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1
The Syndicate
Siren (Aether)
2
Julie No.1 Boom
Asura (Mana)
3
Fullmetal Alliance
Diabolos (Crystal)
Title:ただいま
『王女ルフィナ様、おかえりなさいませ』
その声は小さいころから聞き慣れた人の声
彼の存在に頬を緩ませ振り返ると
そこには変わり果てた騎士ラクウェルの姿
黒く艶やかだった髪は白く乱れ
目には光を通さないほどの黒い布が巻かれていた
それは闇に堕ちた者の姿
『お見苦しい姿で申し訳ございません』
彼の放つ言葉は冷たくいつものラクウェルではなかった
『ラクウェルっ!?その髪色…それに目を覆って……っっ!?まさかっ!!?』
『ルフィナ様を守ることに何の問題もございません』
それでもなお
騎士は王女に忠誠を誓う
『ごめんね…わたしのせいで…』
そう言ってラクウェルの頬にそっと手を添える
『今度は貴方を救うから…わたしを信じて』
『っっ!??何をなさるおつもりですか!』
目を覆っていた黒い布を勢いよく取り払うと
ラクウェルはみるみる暗黒の闇に囚われはじめ
その闇の力に抗い苦しさに叫びだす
『ぐぅぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!』
踠き苦しむ彼に触れようと手を伸ばす
『ルフィナっ…やめろ…っ!!俺…に……ふれ……る…なっ!!!』
ラクウェルは闇の力に支配されながらも抗い叫んだ
『やだっ!やめない!!』
救いたい一心でルフィナはラクウェルの体を強く抱きしめる
『ラクウェルは誰よりも強くて逞しくて優しい人』
震えた声でなおも続ける
ラクウェルの身体を両手いっぱいに強く抱きしめる
『こんなっ…こんなことに負けない人っ!!』
すると、ラクウェルを覆う闇は徐々に消えてゆき
彼は力なく膝を付き倒れこむ
『……っつ!……うっ…………』
『大丈夫……わたしが側にいるから』
静寂が2人を包む
『…………………………』
『…………………………』
ルフィナの体にもたれていたラクウェルは
闇の力から解放されその場に立ち上がる
闇は消えても彼の髪は白く乱れたまま
その姿にルフィナはラクウェルを支えるようにまた強く抱きしめる
『ルフィナ様、いつまでそうしているおつもりですか』
『っっ!!…………』
冷たい言葉が降ってくる
『小さい頃からラクはわたしのそばいてくれたよね………』
『怖い夢を見て泣いてたときも、ラクが一緒に寝てくれて……』
『っ!…それは昔の話ですよ…ルフィナ様』
『でも今でも鮮明に覚えてるっ!…その朝、お父様にバレて2人して叱られて…
でもラクが一緒にいてくれたから怖くなかった』
『ルフィナ…様………っ!!?』
『っつっっ!?』
静寂が再び2人を包むがその空気は
先ほどよりどこか温かく感じる
ふと懐かしい温もりにルフィナは包まれる
『ったく。また無茶なことしやがって・・・』
『俺の命がいくつあってもお前を守りきれないだろうが』
その声色に顔を上げると先ほどまで白く乱れた髪は
艶やかで綺麗な黒に戻っていた
『ラクっ!!!…よかった…ぅっ……』
『あー。こんなところ見られたら、叱られるだけじゃすまないだろうな』
ラクウェルは苦笑しながらもルフィナをしっかりと抱きしめる
『ふふ……また一緒に叱られてあげる』
『ルナ。ありがとうな。お前の声がずっと聞こえてたよ』
『うん……。本当によかった……』
『あ!まだ言ってなかったな』
『ルナ。おかえり』
『っ!!』
『ラク!!ただいま!!!』
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I'm your's forever.