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紅蓮のリベレーター【第16章】戦雲迫る大地:宿場街アラギリ ― 希望を繋ぐ前線へ

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しばしの安らぎを与えてくれたのはメ族のもてなしだった。

素朴ながらも手の込んだ料理と、家族の温もりがそこにあった。

リセが口にした「家族っていいものだね」という言葉に、アリゼーはシャーレアンでの暮らしを思い返していた。

英気を養った一行は、アルフィノの提案で再び前線へと歩みを進める。

目指すは宿場街「アラギリ」。

同盟軍とアラミゴ解放軍が陣を張るこの地は、戦乱の影を思わせない穏やかな場所だった。

しかし、東にそびえる「スペキュラ・インペラトリス」の威容が、これから訪れる戦いの厳しさを物語っている。

アラギリの住民に被害がなかったことに安堵しつつ、ラウバーンとの再会を果たす。

彼の口から語られたのは、帝国軍が抵抗もせず街を引き払ったという知らせ。

あまりにもあっけない無血開城――だが、これが嵐の前の静けさであることは、誰もが感じ取っていた。

ラウバーンは「暁」に軍議への参加を求めた。

次なる目標は、スペキュラ・インペラトリスの攻略。

戦いの舞台は、刻一刻と新たな局面を迎えようとしている。

ギラバニアを覆う暗雲の先に、必ず希望があると信じて。
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