Personnage

新たな戦いの火種となる事件が巻き起こり、光の戦士たちの前に深い悲嘆と決断の時が訪れた。

イルベルドが「竜の眼」を手にし、蛮神を神降ろしするという未曾有の危機を招いた。

その影響はあまりにも深刻であり、犠牲をも厭わぬ決断を強いるものだった。

その最たる犠牲者こそ、暁の血盟の一員であり、ルイゾワの意志を継ぐ者、パパリモだった。

ルイゾワが生命を懸けて施した封印魔法。その同じ魔法を、自らもまた命を懸けて発動した彼は、未来を信じ、仲間たちに歩む時間を与えることを選んだ。

誰よりもその重みを知っていたであろうパパリモの覚悟は、師に倣うことで示された彼の最終的な答えだった。

残された者たちに、時間は与えられた。

しかし、それは単なる猶予ではない。

そこに込められたのは「未来を創るための時間」である。

アルフィノが語った「備えよう」という言葉の裏には、パパリモの選択を無駄にしないという決意が感じられる。

ウリエンジェが古の書を紐解き、ヤ・シュトラがエーテル学を駆使して動き出すのもまた、命を賭けた想いに応える行動の表れだ。

アリゼーの心の葛藤もまた、印象深い。

悲しみを抱えながらも、それを表に出すことを避け、未来を見据えようとする彼女の姿には、強さと脆さが同居している。

誰よりもパパリモの犠牲を無駄にしたくないという気持ちが、彼女の言動に宿っているのだろう。

物語の中心にいる仲間たちは、いずれも押しつぶされそうな悲嘆の中で、それぞれの形で歩みを進めていく。

その姿は、パパリモが最後に彼らへ遺した「希望の形」を体現しているように思える。

蛮神封印という難題を前に、仲間たちが何を成し遂げるのか。

その先にどんな未来が待ち受けているのか――。

信じるべきは、パパリモが命を賭して繋いでくれた未来の光。

その輝きを、見失うことはないだろう。