Personnage

※タイトルの元ネタが解る騎空士の皆様、古戦場で僕と握手！




新生も終盤に差し掛かったころ、ずっとサポートしてもらったフレンドぱいせんから静かに宣告された。



「バハムートをクリアしよう」



バハムート。
未だ若葉とはいえ、ヒカセンになる以前から騎空士だった自分にはとっても、馴染みのある単語である。
お空の世界にいるバハムートと言えば


弱いバハムート＝最後の「お前は死ぬ」攻撃が卑怯。
強いバハムート＝開始からコロコロ属性を変えてくる上に、後半は「お前は死ぬ」攻撃を連発してきて卑怯。
八頭身バハムート＝勝てる気がしない。


という印象である。
そんな敵と同じ冠のレイド。正直クリアできる気がしない。
さらにクリスタルタワーと違って、別にメインストーリー必須条件でもない。

そんなわけで、未だパーティ戦に腰が引けている若葉のテンションは低かった。
一緒に若葉してくれてるフレンド友人もバハムートはやったことがないらしく、腰が引けている模様。


「制限解除でいくから大丈夫」
「ええ…やんなきゃダメ？」
「今なら歴戦のヒカセンタンクさんがもれなくついてくる」
「行きます」



歴戦パイセンのサポート付きなら怖くない！
甘えられるうちに甘えておけ！！　長いものには巻かれるべし！！！



あとは、アルフィノくんの双子の妹、アリゼーちゃんと一緒にイベントを進めることができるとのこと。
アリゼーちゃん可愛いねえええとデレデレしているフレンドぱいせんは事案でしかなかったが、確かに演説の時から音信不通だったので、アリゼーちゃんがどうしているか正直気になる。


制限解除とはいえ長丁場にはなるので、スケジュールを決めたうえで、いざ地下へ潜らん！



「ちなみに『ヤルム』はララフェルの身長と同じだよ」



タイトルを見るたびに「ララフェル237人分…」と思うようになってしまったが、第1層を探索。
歴戦ヒカセンタンクさんにヒヨコのようについていき、何事もなくクリア。


「え、今の雑魚みたいなの倒して終わり？」
「終わり」





あ、アイテムレベルの暴力半端ねぇ！！！




バハムートはｺﾜｲﾖｰﾔﾊﾞｲﾖｰと聞かされていた若葉ズ。あまりのあっけなさに呆然とする。
その後、どんどんと階層を潜り、ついには邂逅編をクリア。
歴戦ヒカセンのタンクさんの的確な誘導、出てくる敵はみんな紙のように柔らかく、予習もしていない若葉でも進行に問題がない。


これなら、バハムート攻略いけるのではないか？


若葉な僕らは、そう思っていた。








タンクさん「あ、次は全滅するかも」




ﾌｧｯ!!!????




すいすいと進み、侵攻編4層。目の前にいらっしゃるは帝国軍の女性軍人さん。
どうやらこの女性軍人のネールさんは、今までのボスとは一線を画しているとのこと。
制限解除しているとはいえ、全滅は普通にすると思え、何度も全滅するならさすがに対策を考えようとのことだった。
なんだろう、魔導城にいた女性軍人さんといい、帝国軍の女性はみんな怖いのが当たり前なんだろうか、とつい現実逃避してしまう若葉。
ぱいせんたちはどうやら若葉に新鮮な気持ちで挑んでほしいらしく、今までは予習なしで戦い抜いてきたが、さすがにそうは言ってられないらしい。
というか、HPが20万を軽く超えてるタンクさんが全滅するって、どんな敵ですか。


ビクビクしながらも「ネール・デウス・ダーナス戦」開始！



PCの頭上にターゲットマーカーが付き、「これはクリタワと同じギミックと推測！」とばかりに外周へ避難し、何故かそのまま崩れ落ちた若葉。
なにが起きたのかもよくわからず呆然とする若葉を横に、落ちた岩が爆発し次々とパーティメンバーが倒れていく。
ネールさんが「メガフレア！」と唱えた時には、タンクさんしか残っていない状態。
そのまま1回目の全滅を迎えた。


そう、これが1回目。


「もしかして外周から出たら即死ですか！？」
「なんですかあの岩！？　爆発したら即死しましたよ！？」
「メガフレアって何あれ！！？？」
「メガフレアの後もなんかやばそうでしたよ！？」


次々と質問する若葉ズに対して、あんまり覚えてなくてごめんねといいつつも、一つずつ解説してくださるタンクさん。タンクさんカッコいい。


・外周は出たら即死
・タゲがついたら外周付近へ移動、消えたらネールさんのところにスプリント
・メガフレアに耐えられるかは祈って
・メガフレアに耐えたら、ネールさんの周りは即死だから離れて

３つ目は対策じゃない気もするが、よっしゃもう一度頑張ってみるぞ！と再戦。


2回目、ゴーレムを倒そうとしてうっかり外周に出てしまい自滅
3回目、目の前に岩が落ちてきて爆発
4回目、メガフレアに耐えられたものの、残っていた岩が誘爆


制限解除してこんなに全滅すると思わなかった。
昔のヒカセン、制限ある状態でこれクリアしたの！？　ゴリラなの！！？


さすがに予習したほうがいいだろうと検索をかけるも、いつもお世話になっている懇切丁寧な攻略サイトにバハムート攻略が一切載ってない。
他の攻略サイトも文字情報が多くて頭に入らない。文字情報が多いということは、それだけ解説しないといけないギミックが多いということだ。

どうしよう、今の5人でだめなら、日を改めて人を増やして再戦させてもらったほうがいいんだろうか。
そろそろ心が折れそうになってきた若葉。しかし歴戦のヒカセンは違った。



「メガフレアに耐えられたら、あとは何とかするから」





タンクさんマジカッコいい！！！



心が折れかけた若葉ズを励ましてくれるタンクさんは、まさしく光の戦士だった。


5戦目。
運要素もあるのだろう、目の前に岩が落ちてきてそのまま爆発に巻き込まれた若葉。
そしてメガフレアで生き残れたのは、タンクさんとHPが何故かゴリラのヒーラーのフレンドぱいせんのみ。
しかし4戦目はタンクさんのみの生き残りだったのに対して、今回はヒーラーも残っている。
これは…もしかして…！！



崩れ落ちるネール。
流れるファンファーレ。





やったああああ！！！



タンクさん凄い！！
生き残ったゴリラヒーラーぱいせんもすごい！！！


「凄いすごい」「やったやった！」で埋め尽くされるチャット欄。
正直、若葉ズは何もしていません。すべてぱいせん方のお陰です。

その後の宝箱もアイテムをいただいてしまう始末。
さすがに何もしていないのに…と辞退しようとしたのだが、こっちはちゃんとGNEED選択しているから大丈夫だよ、とぱいせん達は言ってくれている。けど、結果手に入っているアイテムの量からして、絶対PASS選んでる。


うう…ヒカセンぱいせん達が優しすぎる…と、ぱいせん達の優しさにじんわりしつつ、侵攻編をクリア。



また、最後の真正編も2回ほど全滅したのだが、またもやタンクさんの奮闘によりクリア。
「ネールさんほどじゃないよね」と仰ったタンクさんは神がかっていた。タンク△。




そんなこんなでバハムートのレイドすべてクリア。
5年前何が起きたのか、ついに明らかに…………って





これ本編でやれよ！！？





とムービーを見て叫んだ若葉ズなのだった。







＜余談＞
なんとなくですが、バハムートのレイドは、レガシーと呼ばれるヒカセンの方々へのファンサービスだったのではないかと思いました。
旧時代から新生に移り変わったのにはこんな背景があったんだよ、と伝えたかったのかなと。
とはいえ、あんな鬼畜レイドがファンサービスなわけないよなとも思います。そうですよね吉田PD！？