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ロールプレイ「冒険者の手記」

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揺れる炎を見ているとあの頃を思い出す。まだ幼い私は父の膝の上で眠っていた。
時おり激しく弾ける薪の音で目を覚すと、寝ぼけ眼のまますぐに父の姿を探したものだ。
ただ目の前がぼんやりとして父の姿が分からない、それが堪らなく恐ろしかった。
真上から聴こえる声、私を見つめる父の顔と目尻に出来た優しい皺、そっと撫でる大好きな手の温もりに安堵する。いつも何回撫でるか数えてみるが遂に分からなかった。
今はもう焚き火の前で安らぎを感じる事はない。私を守るのは私しかいなくなった。



荒野を疾走るチョコボの一羽、その背に私はいた。父の体と外套に覆い隠されて頭を上げるのもままならず、チョコボの臭いと熱がこもり息苦しかったのを覚えている。
身を捩りやっとの思いで作った隙間から新鮮な空気を吸った時に見つけたのだ。母が行った遠い遠いお空の国、あの浮いた山の頂きがその場所だと思った。
突然父の体が強張り身動きが取れなくなった。母から離れていく事に気付いた私は何とか伝えようとしたがそれは叶わず、私の背中越しに伝わる鼓動が一層激しく大きくなる。
もう少し竜の縄張りを抜けるまでもう少し辛抱してくれと私に頼む父の声は、大きな鳥の羽ばたきと聞き覚えのあるおじさんの声に掻き消された。



私が育った故郷が遠くに見える。初めて見た時は目に映る全てが夢のようで青いモザイクの道は宝石で出来ているとさえ思った。いや、初めては母に会うと父を困らせていたか。
尤もここは生まれ故郷ではない、物心付いた頃には流れの生活だった。強いて言えば私の家族がいればどこであろうと生まれ故郷だ。そして今それは私の心の中にある。



変人ではなく賢人だと知ったのはいくつの頃だったか、父はここで賢人達の手伝いをして生計を立てていた。私といえばまぁ賢人相手に遊んでいただけだ。たまにお使いをしてはいたが、駄賃に食べ物を貰うのはおすすめしない。
そして私が今、冒険者をしているのはそんな賢人達のお陰なのは間違いない。父は反対していたが育てた環境が悪かったと思う。子供より加減を知らない変人の都だったからだ。
この帽子はその中でも特に変わった老婆が被っていた物を模して拵えさせた。
あの変人達をたじろがせていた彼女の口の悪さには腹を抱えて笑っていたものだ。
父には真似をするなとよく釘を刺されたが帽子だけなら許してくるだろう。そう願う。
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