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Ququluka Mumuluka

Le Roi de la tombola

Alexander [Gaia]

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【小話】夢で逢いましょう・後編【蒼天祭】

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こちらは二次創作です。
字数制限のためこちらは後編になります。前編からどうぞ。

オルシュファンと蒼天祭を一緒に歩きたくて書きました。がっつりネタバレしているので蒼天祭に参加できるようになってからお読みください。漆黒蛮族クエストの設定を少し使っています。ちょっとしたネタバレも気になる方は漆黒クリア後にどうぞ!







 気づくと私は自宅のベッドの上に仰向けになっていた。
 眠っていたのか。
 今までのは全部、夢? 
 そうか、……妖精のおまじないが見せてくれた、一夜限りの夢。

「……オルシュファン」

 口の中で彼の名を呼んでみる。
 ――あと一度、きみに会えたら。
 あれ以来、そう願わなかった日はない。彼に会えたら言いたいことはたくさんあったはずだった。報告したいことも相談したいことも、ただ聞いてほしいこともたくさんあった。
 いや、私はただ、平和になったイシュガルドを彼とともに歩きたかっただけだったのかもしれない。同じ景色を見て、他愛もない会話をして、笑い合って、それだけでよかったんだ。
 ふっと唇が緩む。

「ねえ、きみのエーテルの一部は今もそばにいる?」

 天井を見つめ、私は呟いた。

「妖精のおまじないに、きみのエーテルも少しは影響したのかな……」

 目を閉じ、息を吸って吐く。
 どっちだっていい。あれがすべて私の願望だったとしても、オルシュファンのエーテルが混ざってできた幻だったとしても。
 私は彼の前でずっと笑っていられたし、彼も私の前で笑っていてくれた。どちらにしたって、大切なのはそれだけだ。
 ぱちっと目を開き、ベッドからぴょんと飛び降りる。昨日は忙しかったけれど、疲れは残っていない。ひとつ背伸びをして部屋を見まわす。当然ながらあの骨折したパイッサみたいなぬいぐるみはここにはない。そのかわりに、私はイイことを思いついた。

   ***

「おお、よく戻ったな」

 キャンプ・ドラゴンヘッドに着くなり、ちょうど出てきたコランティオが声をかけてきた。彼は今も、私がここを訪れるたびに「よく戻った」と言ってくれる。そう、ここは私にとって戻るべき場所、帰る家のある場所だ。

「今日はまたどのようなご用で?」

 イシュガルドの者たちの多くが私を「英雄殿」と呼ぶ一方で、この砦の皆は以前と同じように気軽に話しかけてくれる。私にはそれが心地よかった。なにしろ、ここの皆はイシュガルドで「英雄殿」になる以前から私のことを知っている。

「実はここの皆にちょっとしたお土産があってね」

 そう言って、私は持っていた青い風船を差し出した。先ほど蒼天街に行き、以前にもらったFête参加証と交換してきたのだ。

「これは……?」

「イシュガルドの復興祭でもらったの。ここに飾るのにぴったりじゃないかと思って」

 まばたきを繰り返しながらわずかに首をかしげるコランティオに、私は笑いをかみ殺した。まあ、「ぴったり」かどうかは議論の余地があると私も思っている。

「その……もしかして、なんだけど、この砦で働く人の中には、まだ復興した蒼天街を見たことがない人もいるんじゃないかなーなんて思ってさ。それで、こういうものがあればお祭りの雰囲気くらいは感じられるし、気分も華やぐかなと」

 コランティオがさらに目を丸くした。

「よく知っているな。兵たちは定期的に皇都とここを行き来するが、料理人や修理屋たちはなかなかここを離れられん。エマネラン様は皆に満遍なく休暇をとってもらいたいようなのだが、なかなかそれもうまくいかなくてな。実際のところ、中には『自分の知る皇都』とは違う景色を見るのが怖い連中もいるだろう」

 彼はひとつ息を吐き、それから青い風船をぽんぽんと撫でた。白い息が空へと消えていく。

「だが、いつまでもそうは言っていられない。キミの言うとおり、今の皇都の雰囲気を感じてもらうにはちょうどいいかもしれない。それで積極的に皇都に戻ろうとする者が出れば幸いだ。エマネラン様は華やかなのがお好きだし、キミからのお土産だと言えば快く了承してくれるだろう」

 たしかにエマネランなら、風船のひとつやふたつ、自分で持ち帰っていてもおかしくない。

「よかった! じゃあ、風船のついでにもうひとつ、お土産を置いていってもいい?」

「もうひとつ……?」

 問われる前に、私は懐から取り出した小さな木彫りの人形――庭具だからぬいぐるみではない――を、風船の土台にそっと差し込んだ。それは黒チョコボの人形だった。オルシュファンがくれた大切な黒チョコボがモデルの。

「私から、ここの皆へのお土産ってことで。小さいけど、これを見て士気を上げてちょうだいな」

 我ながら無茶なことを言っていると思ったが、意外にもコランティオは笑ってくれた。

「ええ、必ず一緒に飾りましょう。きっと皆、喜びますよ。だって黒チョコボといったら……」

 彼は一度言葉を切り、静かに胸に手をあてた。

「我が主が大切に育てていたことを、ここの皆が知っているから」

 そっか。
 そうだよね。
 風船と黒チョコボの人形で、キャンプ・ドラゴンヘッドの皆が笑顔になってくれればいい。そしてイイ明日へと歩んでくれるといい。私の友もきっと、それを望んでいることだろうから。



 (おしまい)
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