オンド族に案内された道を進み海底洞窟を下っていくと、オンドの結界に守られた洞窟が見えて来た。
教えてもらった方法で通り抜けると、開けた空間に出る。
目の前に現れた巨大な都市の景色に目を奪われる。
建物こそ今までの海底で見ていたものと同じだが密度が段違いだ。
そして乱立する高層建築の森は、その果てが見えず規模の大きさが窺える。
更にヤ・シュトラによれば、この都市は全てがエーテルによって創られているというのだ。
エメトセルク一人でこれ程に精密で大規模な魔法を維持し続けられていると考えると恐ろしい。
高台から降りて、都市の中に入る。
街にはエメトセルクによって"再現"された住人がいた。
彼らの話を聞くに、ここは統合世界に災厄が広がり始めた時代の都市、アーモロートの記憶であると考えられた。
アーモロートに住む古代人は創造魔法を使って、自身のエーテルから物体を創り出せたという。
それらは、生活用品から星の意思まで、術者が想像できるものであればなんでも生み出せると。
流石にゾディアークの創造は古代人でさえ個人の能力を超えており、14人委員会と呼ばれるアーモロートの統括者が先導となって執り行ったらしいが。
そしてエメトセルクという名はその14人委員会の座名の一つだと。
14人委員会が良く詰めていた議事堂があるということで、その建物に向かう。
入館証を発行してもらう際に古代人から話しかけられた。
彼は他の人と違い、このアーモロートがエメトセルクの記憶から創造されたものと認識しているらしく、色々な話を聞かせてもらった。
この記憶の続き、アーモロートが迎えた終焉のこと。
エメトセルクは世界の統合の先に、ゾディアークの贄となった古代人の復活を図っていること。
最後に私とアルバートの魂が同じ色をしていると。
それはつまり統合世界では私たちが同じ存在であったことを示す。
議事堂の扉を開く。
正面に待つは、エメトセルク。
普段は気怠そうにしているだけで表情の変化が分からなかったが、今は怒りと失望で歪んでいるのが分かる。
一度は協力し合おうと歩み寄っていたのだ、再び対話が叶うのではと淡い期待で言葉を紡ぐ。
しかしエメトセルクの本懐、統合が完了した原初世界を捧げ統合世界を再構築する計画、が分かった今両者が共存する未来はどうやっても叶わない。
アシエンが望む過去に失った古代人の救済と統合世界の再構築。
私たちが望む今と未来に生きる人々の幸福と原初世界、鏡像世界の反映。
相反する二つの理想の間に優劣はない、だからこそ互いに譲れない。
私たちは進まなければならない、今ここでエメトセルクを討ち倒し、理想の未来を描くために。
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アーモロート到達からコンテンツ:終末幻想アーモロート解放まで
アシエンの進める計画の全体像がようやく明らかになり
決定的に分かり合えないのが分かってしまったところ
エメトセルクもただ身勝手に我を通そうとしているわけではないのが分かり余計進みづらくなります
アルフィノの言う通りどちらの側も救いたいもの、描く未来は同じ
ただ登場人物が違うだけで
なりそこないの人々に触れ、暮らし
古代人でなくても、もしかしたら彼らに世界を任せても良いのではないか
と考えるも、その度に分割された魂の脆さに裏切られてしまう
そのうちに心は擦れ、期待することもなくなり...
そんな状態でのあの議事堂でぶつかり合うシーンなのでエメトセルクが珍しく激情するのも納得できます
この辺は書き始めると冗長になるし、イベントシーンをただ書き起こしただけになるなーと思って
本文では全く触れていないのですが
色々と思うことが多かったシーンでした