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Hime Miko

Kujata [Elemental]

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第四話 森のリスたち 4 ≪証言≫

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今日も今日とてエオルゼア


グリダニアリス失踪事件の真相を探るべく
姫巫女たちは、中央森林の
「ベントブランチ牧場」
へとやってきた。

ご存じの通り、
ここはチョコボの繁殖、育成、斡旋を目的とした場所で、
いたるところから、

「クエ!」

「ケクエーッ!」

「こっこっこっこっこけーーーー!」

と、賑やかな声が聞こえてくる。


そんな周囲の声に負けぬような声量で、
姫巫女と、一人の女性が話をしていた。


「リス、ですか?」

「そう、リス。
最近森の中でリスを見なかったかの?」

「覚えていないですね。
私、チョコボしか動物は興味がないので…」

「…そういえば、ケーシャ殿、
チョコボ一筋じゃったの」


これは、聞く相手を間違えた。


目の前にいる、利発そうな若い女性は、
この牧場の代表、ケーシャ。

チョコボが恋人!
と公言してやまない
チョコボ愛あふれる牧場主である。


「でも、私でなくても、
森の中でリスを見かけたかどうかなんて、
覚えている人いないのではないでしょうか?」

「それもそうよな…
森でリスを見かけることなど珍しいことではないのじゃし…」


日頃、リスがいるかどうかを、
気をつけながら歩く者もいないだろう。

ここグリダニアの民ならば特に。


「こまったの」

「いったいどうしたのですか?
リス探しなんて」

「まあ、ほら、ちょっと頼まれごとじゃ」

「なるほど、そうでしたか」


曖昧な姫巫女の回答に、
ケーシャはにこやかに頷き言った。


依頼で動く冒険者のこと。
根掘り葉掘り詮索しないというのは、
暗黙のルール。

ケーシャとて、
冒険者に何かしらの依頼をする身である以上、
こういうことは、
お互い様、なのである。


「すこし、牧場の者にも話しておきましょう。
リスを見かけたら、お知らせすればいいですか?」

「わ、それはありがたい。
ぜひお願いするのじゃ♪」

その後、少し言葉を交わしたのちに、
姫巫女はケーシャと別れた。


牧場主であるケーシャをはじめ、
よろす屋の主人に門番、
休憩に訪れたと思われる、
旅人にも声をかけてみた。

が、収穫なし。

誰もかれも、
答えは決まって「見ていない」だった。


「これは、あちらのチームに期待するしかないかの」

んーっと、背伸びをしてつぶやいた時、


『姫様ー!』

『なーもなー!』

と、声が聞こえてくる。


「お、いいタイミングじゃの」


そちらをを見やると、
頭の上に、ちびなもさまを乗せて。
チーズがこちらへ、
てくてくと歩いてくるのが見えた。


「ごくろうさま!どうだった?」

目の前で止まるチーズの頬を撫でながら、
姫巫女はチーズにそう尋ねた。

『マルゴさんに挨拶したら、美味しいお野菜もらった』

羽をパタパタしながら話すチーズに、
姫巫女は能面のような表情で、

「…なんじゃと?」

と、聞き返した。

「二人で牧場のチョコボに話を聞きに行ったのであろ?
姫、一人で頑張ってたのにオヤツ?オヤツ食べてたの?」

能面から、阿修羅に変わりそうな姫巫女に、
チーズは慌てて言う。

『じょ、冗談だってば…
あ、オヤツもらったのは本当だけど、
ちゃんとみんなに話を聞いてきたよ!』

『なもな』

頭上のちびなもさまが、
えっへんと胸を張る。

「え、いたの?リス見かけたチョコボさん」

『なもなも』

「ん?こぎれいな女の子のチョコボさんで」

『なもも』

「終始チーズはデレデレだったって?」

『ちょっ!?ちびなもさま?
そんなことなかったでしょ!?』

『なーも』

「へえ…そうじゃったのかぁ」

お口に手を当てて、
悪戯っぽい笑みを浮かべる姫巫女と
ちびなもさま…は、表情は変わらないが、
逆にそれが色々な感情を想像させる。


コレハメンドクサイコトニナル


そう悟ったチーズは、
くるりと踵を返すと、

『ほ、ほら!
リスを見かけたっていう人がいたから、
話を聞きに行くよ!」

歩き出しながら言った。

「そんな照れなくってもよかろ?
チーズもオトコノコなのじゃし♪」

チーズの横に追いつき、
その背を撫でて、姫巫女が言う。

この上なく楽しそうに。

「ねね♪可愛いの?その子。
これから、お話してくれるのもその子?」

『なもな』

「あ、やっぱりそうなの?
楽しみじゃの!」

『もー!そんなんじゃないってば!』



なにやら賑やかに歩く三人を、
少し離れたところから飼育員の一人が
不思議そうに見ていた。


「なんだ?ありゃ」

チーズと

はたから見れば、
聞こえてくるのは、
姫巫女の言葉と、チョコボの鳴き声と、
『なもな』だけ。


「変なミコッテさんだなあ…」


当然の呟き、である。



『と、いうわけで、
この人がリスを見かけた人』

「クエッ!」

と、チーズが紹介してくれたのは、
ご想像の通り、人ではなく一羽のチョコボ。

くりくりのおめめに、
ふわふわの羽が可愛らしい
女の子チョコボだった。


ここまでの道中、
散々チーズをからかい尽くしたため、
姫巫女は、

「こんにちは。
姫は姫巫女と申しますのじゃ。
リスさんのお話聞かせてくれるかの?」

挨拶の後、早速本題に入る。


「クエクエ」

「ふんふん」

「クエッ」

「ほうほう」

「クキュー」

「なるほど…チーズ」

なんとも可愛らしく羽をぱたつかせながら、
一生懸命に話す?女の子チョコボに、
真剣な面持ちで相槌をうっていた姫巫女だったが、

「何言うてるかわかんない…」

困ったさんの顔をして、
チーズに助けを求めた。


『ああ、姫様、僕の言葉しかわからないんだっけ。
なんでだろうね?』

「さての?最初はバディだからかと思うておったが」

『他の皆さん、違うみたいだしね』

「初めのころ、お友達にチーズが言ってたと、
いろんな話をしたら、すごく温かいような、
なんともいえぬ視線をいただいたっけ…

まあ、それは置いといて。

せっかくのお話、
姫に教えてたもれ」

『はーい』


女の子チョコボ(チーズ訳)によると、
森の中をお散歩させてもらっている時に、
リスを数匹見かけたのだそうだ。

もちろん、日ごろはリスを見かけても、
ああ、リスがいるなあ、くらいにしか思わないが、
その時、なぜ印象に残ったかというと、

「十匹くらいの群れ?」

姫巫女の言葉に、
女の子チョコボが頷く。

その群れは、
何物にも目を向けず、
一直線に森のある方向へと、
駆けていたいたらしい。

理由はもちろんわからない。

何かに追われている様子でもなかったそうだ。


んー、と考え込む姫巫女の横、

『え?いやいや、そんなことないよ』

「クエ」

『こうみえて、結構ガサツなところあるし、
子供っぽいしね』

「クエー」

『たしかに面白いヒトだと思うよ』

「クエクエ」

『それは褒めすぎ…』

「…チーズ?」

繰り広げられるチョコボ会話に、
姫巫女が割って入る。

「姫のこと話しておるじゃろ?」

『…ソンナコトナイヨ?』

「どうだか…チョコボさん、
教えてくれてありがとうなのじゃ。

そのリスさんが向かっていった方に
行ってみるの」


姫巫女が女の子チョコボを
優しく撫でながら礼を言うと、

「クエッ」

彼女は気持ちよさそうに瞳を閉じて
可愛い声を聞かせてくれた。

どういたしまして。

これは、チーズの通訳がなくても
十分通じる「言葉」であった。



「よっと」

ベントブランチ門前。

チーズの背に乗った姫巫女は、

「チーズ、北東に向かってたもれ」

ぽんぽん、と首元を触りながら、
そう声をかけた。

『リスの向かった方角だね。
でも、方角だけで見つけられるかな?』

『なもなも』

二人の不安そうな声に、
姫巫女は明るく答える。

「ちょっと、心当たりがあるで、
きっと大丈夫じゃろ」

『心当たり?』

「そ。あそこに行くのも久しぶりじゃの。

もうどれくらい経つのか…」


うしろの言葉は、
他の二人に聞こえるかどうかの小さなつぶやき。

とある二人の面影を思い出しながら、
姫巫女は黒衣の森

『再生の根株』

を目指した。

≪続く≫


次回『再生の根株』

☆この作品はFF14の世界を題材とした二次創作であり、
色々、様々、姫の想像と妄想の夢物語なのじゃ☆
実際の作品、物語、プレイヤーを表すものではございませぬ。
すべての権利は、運営様に帰属するものでございます。
なので、転用しちゃダメじゃよ!!

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