正直私は分かっていませんでした。
この邂逅編5のボスの事を。
そのボスの名前は「ツインタニア」
私は今回下限での、その圧倒的存在感を真に理解する事になります。。。
イシュガルドの空は相変わらず曇っている―――
今回のPTには、下限で飯を食べ続けて来たような歴戦のヒカセンが何人も集まって頂いて、その口調には余裕すら感じます。
正直、前回私が語った「攻略方法がー。」との思いなど口を挟む余地すらない空気を漂わせている不敵すぎる面々。
「今回は、ただただPTの流れに身を任せよう」と少しビビりながら心に決めていると、あるPTメンが一言。
「超える力は要らないでしょ。」
は?
ア・ナ・タ・ハ、何を言っているのですか?
次に間髪を入れず別の方、
「力使ったら下限じゃないですよねー。」
ファ?
ちょっとこの方々が何を言っているのか理解出来ません。
しかしながら他のPTメンも圧倒的多数で賛成した為、今回は超える力なしでの突入となりました。
もうやけくそ。
ダンジョンに突入すると、やはり何時もの如くマーカーが手慣れた様子で設置されていきます。
私は「マーカーでグチグチ言っても始まらない。ここはメンバーの指示を素直に聞こう。」と思っている中、メンバーの方は的確に作戦を提案していきます。
戦闘開始。
そして全滅が続きます。
ただ、全滅を繰り返す中、私はある事に気付き出します。
「この人達は楽しんでいる。」
会話が絶えないのです。
フレ同士が誘いあっての参加だったのか、たまたま馬があったのか正直分かりません。
が、実に楽しそうに全滅していく。
何度も何度も全滅しても、毎回動きを修正していき挑んでいく。
確かに前回私が否定した「決められた行動」から始まり「決められた行動をしていく」戦闘でしたが、何かが違う。
心地好いのだ。
このPTに参加出来ている事が嬉しいのだ。
今まで楽しいPTは何度も経験してきた。
難敵も撃破してきた。
にも関わらず、何故このような感覚になるのか。
そして、その答えに気付く。
「強いのだ。」
何が強いのか上手に説明出来ないが、とにかく何かが強いのだ。。。
今まで経験した事のない感覚。
「強いPTに参加している喜び」
これは、、、断言出来る。
「このPTは最強だ。」
そう思いながらツインタニアに何度も向かいます。
タイムリミットが差し迫る中、蛇のフェーズを乗り越えた時に「あとは力任せに殴り倒すだけですよね。」と質問した私にPTメンが一言。
「違います。今からが本番です。今まではツインタニアが我々を撫でていただけです。」とニヤリ。
・・・。
これは、、、ヤバい。
そもそもクリア出来るのか?
そして時間は無情に流れて時間切れに。
このメンバーを持ってしても勝てないのか。
「残念です。」等の感想を言い合っていると、ひときわ暴れまわってくれていたメンバーの方が
「仕方ないです。私もまだ下限でクリアした事ありませんし。」
・・・そうだったのか。
私は何も知らなかった。
ツインタニアの事を。
ツインタニアの大きさを。
これは下限で倒せる日が来るのだろうか、、、
イシュガルドに強制送還された私は
「私自身がもっと成長し、真のヒカセンにならなければ、私は今回のメンバーには相応しくない。」
そう思いながら今回のツインタニア戦に思いを馳せて
「伝え忘れた事は無かったかな、、、」
と、しばらく解散ボタンをボンヤリ眺め続けていたのでした。
――――イシュガルドの空は相変わらず曇っていましたが、私は滞っていた蒼天メインクエを少しだけ進めてみました。
ありがとう。「最強のPT」
また集結しましょう。
その時まで壮健なれ!
つづく
蛇足
私は普通に下限PTでも超える力を使います。要望があれば喜んで力を切りますけどねー(涙)。