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Edda Pure-white

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【第十一話】海都と砂都と

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「それは本当なのかい!?」

グリダニアの特使として、エッダが同盟国に派遣されると聞いたミューヌは、人目を憚(はばか)ることなく歓喜の声をあげた。

「でも、わたしに務まるのか、すごい不安で・・・」

エッダは逃げ出したい衝動に駆られる自身の胸の内を打ち明けた。

「カヌ・エ様の親書を託されたということは、君の活躍が認められたということ。なによりも君のことを信頼している証なんだよ」

ミューヌはそう言って、不安と重圧に押し潰されそうになっているエッダを励ました。自分でも半ば説得じみてはいるなと思いつつも、エッダの顔にわずかながらも笑顔が戻ってきたことに胸をなで下ろしていた。

「それに、飛空挺搭乗許可証を手にしたということは、君は、一介の冒険者でありながら、エオルゼア全土を旅する権利を得たということ。エオルゼアは広い。同盟国である「海の都リムサ・ロミンサ」、「砂の都ウルダハ」。このグリダニア以外にも多くの人々が住んでいる。それに、このエオルゼアには、まだ未開の地も多いんだ」

かつて、エッダがグリダニアの都にたどり着いたとき、その華やかな町並みもさることながら、街中を行き交う人の多さに驚いたものだった。まだ見ぬエオルゼアの地には、このグリダニアのように大きな都が他にもあるとミューヌはいう。

これまで故郷の村から外界へ旅立ったことのないエッダにとって、ミューヌの語るエオルゼアは、どこまでも続く広大な世界に思えたのだった。

「今回の任務は冒険者の君にとって、すばらしい体験になるはずさ。グリダニアに限らず、どこの国も問題を抱えている。国家の内訌(ないこう)、蛮族、蛮神のこと。嫌な場面に遭遇することもあるだろう。それでも、きっと君ならこの大役を果たせると僕は思っているよ」



「あたしも、そう思っているわよ」

突然、聞き覚えのある声がミューヌとの会話に割り入ってきた。エッダがその声に振り向くと、そこにはかつて黒衣森で出会った女商人――ロウェナが立っていた。

「こんなところで、あなたに会うとは奇遇ね」

「もう、お姉様ったら。また僕の店を指して、こんなところだなんて」

お姉様・・・? エッダはミューヌとこの女商人は、どういう関係なのだろうと不思議に思った。ふたりの語り口からすると古い付き合いの友人同士に思えたが、それだけではない、何か特別な関係性も感じられる。

「単なる言葉の綾よ。マイセンタとの商談で、さっきまで「黒兎堂」にいたの。近くを通ったから、ついでにとある冒険者さまへの言付けを頼もうと寄ってみたら、当のご本人さまが目の前にいるじゃない。おかげで、手間が省けて大助かりってわけ」

そう言ってロウェナは、エッダにおどけてみせる。すると、こんどは何か気になることでもあったのか、エッダの頭の上から足先までを舐めるように視線を這わせてきた。

「あなた、特使を任されたのは良いとしても・・・まさか、その格好でウルダハやリムサ・ロミンサまで行く気じゃないでしょうね?」

「え・・・?」

エッダが身に纏う一張羅の装備は、バノック練兵場で教練を受けていた頃、神勇隊の教官だったガルフリッドの指示で整えた装備だった。それ以降、ずっと着の身着の儘でいたことから、ところどころ破けたり解(ほつ)れたりしている。そのうえ、汚れや汗染みで全体的に黒ずんでしまっていた。

「特使ってことは、あんたの会う相手は同盟国の偉いひとたちなんでしょ? いくら冒険者だからといっても外交儀礼くらいは、きちんとわきまえるべきよ」

ロウェナからの思いもよらない指摘に、エッダは思わずその場で固まってしまう。たしかに急な話だったとはいえ、儀礼用の装束は完全に盲点だった。かといって、すぐに替えのきく装備の持ち合わせのなかったエッダは、急に自分の視界が暗くなっていくのを感じた。

「エッダ、もしかして他に何も持っていないのかい?」

次第に落ち着きを無くしていくエッダに、ミューヌは不安を感じてそう問いかけた。

エッダはミューヌの問いかけに力なく頷いた。いまにも泣き出しそうな顔で、すがるようにミューヌを見上げている。こうなると、こんどはミューヌがあわてる番となった。

任務や依頼を受けた冒険者は護身用の防具を装備して行動する。それとは別に普段着のような装備も併せて持っているのが一般的だった。だが、今回はグリダニアの特使として同盟国に派遣されるのであって、近場の商店へちょっと買い物に出かける訳ではない。それなりに気品ある装備を身につけていないと礼を失することになる。

ミューヌが店の外に視線を移すと、すでに街中は夜の帳が覆い始めていた。循環飛空挺の出発は明後日の朝。いまから急いで仕立てたところで、とうてい間に合うものではない。

双蛇党の儀仗服を貸してもらえるよう、カヌ・エ様に頼んでみるというのはどうか? いや、ダメだ。双蛇党に所属していないエッダが、彼らの制服を身に着けようものなら、双蛇党内から物言いがついてしまう。

しばらくのあいだ、ミューヌは腕を組んでうんうんと唸っていた。だが、なかなか良い考えが浮かばず、どうにも考え倦(あぐ)ねてしまっていた。すると、その様子をみていたロウェナが、ミューヌに助け船をだすように声をかけてきた。

「だったら、あたしの持ってきた装備を見てみる? 儀礼用にも十分耐えられるはずよ」

そう言ってロウェナは、後ろに控えていた使用人に声をかけると、運ばせていた包みをエッダに手渡した。エッダがその包みを開いてみると、エッダがこれまで見たことのない上等な装備が入っていたのだった。

「これは・・・すごい装備じゃないか!」

ロウェナが渡した装備をひと目見て、ミューヌはその仕立ての見事さに感嘆する。その装備は儀礼用として用いても、まったく申し分のない品格を備えていた。

ロウェナが幻術士であるエッダへの贈り物として、侍祭(じさい:アコライト)用の装備をあらかじめ用意していたことは、まさにロウェナの商人としての目利きが確かであることを物語っていた。

「でも、あたし・・・その、お金がなくて」

「もう、そんな顔しないでちょうだい。これは前に黒衣森で助けてもらったときのお礼。ウルダハからようやく届いたんで、あなたに渡してもらおうと持って来たわけ。代金を取ろうなんて、これっぽっちも思っていないわよ」



「よかったじゃないか、エッダ。さぁ、はやく着替えておいで」

ミューヌに促されたエッダは装備を抱えて自室へと戻っていった。エッダの後ろ姿を見守るように見ていたミューヌは、その軽い足取りにようやく安堵の息をついたのだった。

「一時はどうなることかと思ったよ。おかげで無事に事が進みそうだ」

「お役に立てて嬉しいわ。謝意はいずれ形のあるものでお願いね。それよりも、あなたに頼んでおいた例の件、その後どんな感じかしら?」←この女に借りをつくることほど恐ろしいものはない(^ω^)

ロウェナは周りを気にするように声を細めてミューヌに尋ねた。

「いま冒険者ギルドでも探しているところさ。ただ、優秀な冒険者となると、なかなか見つからなくてね。エッダにはロウェナ商会から引き合いが来ていることは伝えておいたよ。でも、いまやエッダはグリダニアで注目の冒険者だ。「光の戦士」の再来だと持て囃(もてはや)されているくらいさ。その噂を聞きつけた例の組織もエッダの獲得に動いているらしい」

「暁の血盟・・・」

ロウェナがそうつぶやくとミューヌは無言で頷いた。

ふたりの会話がちょうど一区切りついたところに、着替え終えたエッダが戻ってきた。

「見違えたよエッダ。良く似合っているじゃないか。これなら誰が見ても立派な外交特使だよ」



ミューヌの褒め言葉に照れながらも、エッダは自身の窮地を救ってくれたロウェナに感謝のことばを何度も述べた。当のロウェナもエッダからの謝意にまんざらでもない様子でいる。←三国ID産装備なので、別にそこまで感謝するほどの代物では無いのである(^ω^)

「でも、不思議ね。あなたほどの冒険者が手持ちが無いだなんて」

そう言ってロウェナは、エッダの懐事情がよくないことに疑念を抱いた。

人が生きていく上で「衣食住」は必須のものであり、その「衣」に事欠くくらい冒険者ギルドの報酬は低いのかと、ロウェナがミューヌにただすと、そんなことは決してないとミューヌは憤然と否定した。

実際のところ、エッダには冒険者ギルドから滞りなく報酬が支払われており、さらには神勇隊からも協力に対する謝礼という形で臨時報酬が支払われている。そのため、エッダが新たに装備を調えるくらいの資金は十分にあるはずだとミューヌも思っていたのである。

「前から僕も気にはなっていたんだ。いつも君はパンとお茶だけの食事だったし。もちろん、個人的な事情に立ち入るつもりはないんだ。でも、僕は冒険者ギルドの顔役として、君たち冒険者のトラブルを見て見ぬ振りはできないからね。もし、何か困っていることがあるのなら、僕に話してくれないかい?」

そう言って手を差し伸べるミューヌに、エッダはおずおずと事情を説明しはじめたのだが、その話を聞いたミューヌは思わずことばを無くしてしまう。

これまで、エッダは受け取った報酬金を冒険者ギルドの運営する「ギル口座」の仕組みをつかい、ウルダハの婚約者へ送金していたのだった。聞けばエッダの婚約者も冒険者で、ウルダハの剣術士ギルドで剣術の修行をしているのだという。

もともと剣術士向けの装備はそれなりに値が張るものが多く、かといって生半可な装備では命取りになりかねない。エッダは婚約者の身を案じ、少しでも良い装備を調えられるようにと、自身の生活費を削ってウルダハに送金していたのだった。

「エッダ、話してくれてありがとう。君にそういう事情があったとは知らなかったよ。ウルダハの冒険者ギルドの顔役とは互いに良く知った仲なんだ。僕にもきっと何か協力できることもあるはずさ。だから、何か困ったことがあったら、僕に遠慮なく相談しておくれよ」

ミューヌがそう言うと、エッダは鼻を軽くすすってミューヌに頷いた。

「それにしても、自分の婚約者にカネを無心するなんてね。別に貶(けな)すつもりは無いけれど、あんたの婚約者様は、いい御身分ね」←自分の男に大金を貸した挙げ句、逃げられたあんたに言われたくはない(^ω^)

ミューヌはロウェナの毒舌に肩をすくめて苦笑いすると、ふたりのやりとりを横目にしながら、何やら茶葉を煎じていた。しばらくすると、カウンターのまわりに心地よいハーブの香りが漂いはじめる。

「エッダ、君のためにハーブティーを淹れてみたよ。昂ぶった気分を抑えてくれる薬草が入っている。これを飲んで今夜はゆっくり休むといい」

そう言ってミューヌはハーブティーの入ったカップをエッダに差し出した。ミューヌはこう見えて木草学に通じており、多種多様な薬草や香草を知り尽くしている。カーラインカフェではミューヌの淹れるハーブティーは優れた薬効があるとして人気が高かった。

「さて、あたしはそろそろお暇(いとま)するわ。そうそう、ウルダハに立ち寄った際は、あたしのところに少し寄っていらっしゃいな。あなたと少し話したいことがあるの」

エッダにそう言い残してロウェナはカーラインカフェを後にした。エーテライト広場へ向かう途中、ロウェナが夜空をふと見上げてみると、満天の星空には大月メネフィナが煌々と白い光を放っていた。

その蒼白の月明かりは、まるで大月メネフィナが、ロウェナの苛烈なまでの商魂と飽くなき金銭への執着心を覗き見ているようだった。


そのころ砂の都ウルダハでは・・・



【外伝(杜都編):第一話】武具職人の弟子 に寄り道する
【第十二話】 グリダニアからの旅立ち へ続く

【あとがき】
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拙い文章で書き上げました「もうひとつのエッダの物語」第十一話でしたが、最後までお読み頂きましてありがとうございました。

カヌ・エ・センナの親書を同盟国に届ける大役を任されたエッダでしたが、儀礼用の装束をもっていなかったことから、ミューヌさんを巻き込んでの大騒ぎとなりました。けれども、その場に居合わせたロウェナさんが、黒衣森で助けられたときのお礼(『【第六話】不穏な報せ』を参照)を持参していたため事なきを得ます。

そのなかで、エッダにはウルダハで剣術士を目指して修行中の婚約者がいて、これまでずっと仕送りを続けていたことが明らかになります。でも、その婚約者もウルダハで冒険者をしている訳ですし、自分の装備くらい自分で調達できるはずなのです。(クエスト報酬でNQ装備が貰える訳ですしお寿司w)

一方で、いまやグリダニアで時の人となりつつあるエッダに衆目が集まります。例の組織からもオファーの動きがあるらしく、ミューヌさんやロウェナさんは、その動きになにやら警戒している様子です。

いろいろな思惑がエッダを取り巻くなか、先手を打ってきたのはやはりあのひとでした。特使としてウルダハに向かうエッダに現地での会合を要請してきます。この会合は、果たして吉と出るのでしょうか、凶とでるのでしょうか? 今後の展開にご期待ください。

さて、リアルでは非常事態宣言が一部地域で延長されました。解除を心待ちにしていた人たちは、がっかりしたことと思います。ですが、ここが正念場なのかも知れませんし、あともう少しの辛抱だと思って、もうひと踏ん張りするしかありませんね。

みなさま、どうぞお大事になさってください。
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