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弔風のカトレア第三十二話「空っぽの器に」

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オシュオン灯台での出来事から数時間。
塞ぎ込んだ気分で溺れた海豚亭にやってきた私は、カウンターで一人、大して好きでもない酒をもう何時間も呑んでいる。

始めは気にかけてくれていた店主のバデロンにすら呆れられ、ぼぉーっと中身の少なくなったグラスを見つめる。

「あそこまで言うことないじゃん」

誰に聞かせるわけでもなく呟く。

確かにわかる。

幻想薬で救われた命の代償として失ったエーテルと容姿。

私が持つ意思以外は全くの別人のそれといっても差支えがない。
ニールさんのようになんでも受け入れてくれる人物のほうが稀有なのは当たり前だ。

グラスの中に残った酒を飲み干し、目を閉じて思考を巡らせる。

これは、逃げ出した私への罰なのかもしれない。

何もかもが嫌になって、怖くなって、逃げだして。
自分で自分がわからなくなって、全部投げ出した私。

冒険者カトレアという自分、エオルゼアで積み重ねたそれを捨てて旅に出た。
現実を見ずに自分じゃない何かになりたいと願い、結果的にそうなった。

あぁ。そうか。
きっと、とっくに無くしてたんだ。

かつてエオルゼアを冒険し、カルテノーの地獄を生きて帰った冒険者カトレアは、
ダルマスカの王都の地下で弾丸を受けたときに死んだんだ。

人は二度死ぬと誰かが言っていた。

「命を落とした時」と、「人々に忘れ去られた時」

冒険者カトレアにとっては、肉体の死よりも先に後者が訪れた。

そういうことなんだ。

空っぽのグラスを見つめる。

今の私は、空っぽなんだ。

そっか。
うん、それなら。

「・・・・・・バデロンさんおかわり」

「まだ呑むのか?いい加減辞めといたほうがいいんじゃないか?」

「そういうのいいから。お酒、頂戴よ。それと・・・・・・冒険者登録用紙とペンも貸して」

「酒はいいが・・・・・・冒険者って、酔って自暴自棄になったんじゃないだろうな?」

「いうほど酔っちゃないよ私。悩んでたけど決心がついただけ」

「わかった。用意するからちょっと待ってな」

冒険者カトレアをもう一度ゼロからやり直す。

今の私を信じてくれるメリエッダやキリシロ、ヴォルフガングのおっさんにアルビオン。フェニもついて来てたっけ?

以前とは違う仲間たちと一緒に冒険者カトレアを、ここからもう一度。

「ほら、お待ちどう」

運ばれてきた酒を一口飲み、ペンを握る。

登録用紙にザっと目を通し、カトレア・アイバスターのサインを書き込む。

見返してやるんだ、あいつを。
見せつけてやるんだ、今の私を。

空っぽの器になった私に決意を新たに注ぎ込んで、サインを書いた登録用紙をバデロンに渡した。
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