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ざべっちゃんの日々♀ララ。 Vol.57「マクロ経済学的観点から考察するFF14の経済」
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ごめんなさい、書いてて自分でもわかりません!
ということでおはこんばんちは、ざべっちゃんです。
マクロ経済って確か個々人ではなくある規模以上の市場をモデルにする経済学だから間違ってはいないと思うんだけど……。
用語とかどうでもいいだろw経済学者なのかよwww
そんなこんなで今回はFF14のインフレについて「真面目に」考察してみよう。
先の朗読会で吉Pが言っていた「インフレへの懸念」とは何か、を自説オンリーでお伝えします。
そう、飽くまでも個人的な考察、意見だからね!
そもそも「インフレ」とは「インフレーション」の略語であり、簡単に言ってしまえば「物価が上昇している状態」のことである。
要因は様々だが、インフレで想起される事態として有名な物は、第一次大戦後のドイツと、近年のジンバブエだろう。
MMORPGにおいて「通貨の排出が過剰になり、インフレが起きた」と言われることが多い。
さて「通貨が増える」と何故インフレになるのだろうか。
経済学を修めた人から見れば噴飯物であろうが、なるべくわかりやすく例えを挙げて解説する。
まず皆さんが普段から使用している「貨幣」、つまり「お金」とは何か、という所からスタートしなければならない。
お金は何故商品やサービスと交換出来るのか。それは価値が有るからである。
ではなぜこの紙切れに価値が有るのか。
それは、「発行している日本銀行が信用されているから」だ。
つまり、紙幣の価値に見合っただけの保証が出来る、ということである。
では、下のような話を用いて解説を行う。
――とある商人はゴールドインゴッドを100kg持っています。
世間では金100gでポーション一個と交換出来るのですが、いちいち量りを持ち歩き、使うたびにインゴットを削るという訳には行きません。
そこでこの商人は考えました。「紙に『100アデレジ』と書いて1アデレジを金1gと交換すると触れ回れば良いのでは?」と。
こうすることで金を細かくしなくとも、ポーションを買うことが出来そうです。
そんな紙を100㎏分、100,000アデレジほど作成して使い始めました。
街の人たちも半信半疑でしたが、「金と交換出来る」と言うので金貨と同じような感覚で使い始め、徐々に広まっていきます。
ここでまた商人に、今度は悪知恵が生まれました。「この紙をさらに1,000枚作ったら資産が倍になるのでは?」と。
商人は調子に乗ってどんどんこの「紙幣」を作っていきました。
ある日、褐色の肌をした戦士が商人の所にやってきます。「この紙をここに持ってくれば金に換えてくれると聞いたのだが?」といって紙幣を差し出します。
本当に交換しにくる人間が現れるとは!と思いつつも、商人は受け取ります。
その枚数はなんと2,000枚!
保証の基になっていたゴールドインゴットは100kg分しかありません。
慌てふためいて何とか誤魔化そうとしますが、突然何とか出来る当てもなく……。
「貴様、俺を、民を謀っておったのか!?」
欲をかいた商人は、憐れにも激高した戦士に首を刎ねられてしまったとさ。
この話は所謂「金本位制」と呼ばれる、価値をもった「金」の代わりとして通貨を発行するシステムを説明している。
最初は金1g=1アデレジ、100kg分で100,000アデレジとなり等価交換が成立している。
が、このアデレジの発行量が2倍になったらどうなるか。
基の金は増えないため、100kg分の金が200,000アデレジになる。つまり、金1g=1アデレジではなく、金0.5g=1アデレジとなる。
ではこのアデレジでポーションを買おうとするとどうなるか。
金100gで1ポーションだったのだから、当然売り手は200アデレジを要求するだろう。
至極単純な話ではあるが、貨幣の価値が半額になり、物価が倍になるという「インフレ」が発生している。
これが貨幣の供給、「マネーサプライ」が過剰になった結果発生するインフレーションのモデルである。
さて、この話はあくまでも「本位制」という、通貨に「価値のある何か」を裏付けている場合に発生する話である。
ではFF14のようなMMORPGに於いて流通している、この場合では「ギル」とするが、通貨は一体何を基にして価値が決められているのだろうか。
そう、最初から「ギルに明確な価値などない」のである。
強いて言うのであれば、NPCが店売りしているアイテムを本位とした「アイテム本位制」とでも言うべきだろう。
つまり、ギルがどれだけ排出されても、店売りのアイテムが値上げされなければ、インフレは起こらないのである。
何故ならギルの価値は下がっていないからだ。
しかし、現にマーケットボードなどではアイテムの価格が高騰しているではないか、とご指摘を頂くだろうが、「同じ商品を安価にNPCが販売したら、それでもマーケットは高騰するのか?」ということである。
世のMMORPGがインフレを起こすのは通貨の排出が増えたことによる「通貨価値の下落」ではなく、単に需要が供給に追い付いていない、「需要インフレーション」であるということに気が付くべきである。
市場に流れている通貨の総量が増えているのは間違いないため、価値の有るアイテムが希少であれば、それらのアイテムに限っては物価が上昇し続けることになる。
だが、先日の5.2パッチ以後の、「メガマテリジャ」「エクスマテリジャ」の価格を見ればわかる通り、供給が増えれば価格はちゃんと下落する。
新式装備が安くならないのは、未知・伝説・刻限のため収集量が限られている、トークンという「一定の価値が保証されている物」との交換が必要など、素材の供給量が足らず、結果として高騰しているだけである。
もし新式のマーケット相場価格を下げたいのであれば、伝説素材とトークン素材を止めてみれば良い。
恐らく時間の経過とともにどんどん価格が下落していくはずだ。
そもそも14はギルを使用する局面が少なすぎるため、まず総量を減らしたいのであれば、「ギルで買える特殊なアイテムを増やす」しかない。
超高額なマウントやミニオンで富裕層のギルを回収し、「30分間経験値を5%アップさせる」といったような効果の消耗品で継続的に回収するシステムを増やす。
だが、上記の通り見直してみると、ギルの総量によってインフレを起こしているのか、という点に疑問が残ってしまう。
つまり、レアアイテムが高額になるのは当然であるが、問題はそのアイテムを前提にしてしまうことではないか、という点だ。
「このアイテムがあると楽(早い、便利)」「このアイテムが無いとクリア出来ない」
要はこの状況を発生させないこと、もしくは、それを行うことは特殊だと認知させることである。
「新式を購入して初週に零式に挑戦する初心者」など、既に初心者ではないと思うのだが如何だろうか。
マーケットボードで価格が高騰するのは単に「需要に対して供給量が少ない」だけである。
何故なら、ある程度必要な物はNPCが販売していたり報酬として配布されるため需要が少なく、一部のレアアイテムなど、供給量の少ないものが高騰しているだけ、という現実があるからだ。
そして何故供給が少ないかと言うと、素材の段階で取得数が絞られているからに他ならない。
もし新式の価格を問題にしているのであれば、全てこれに帰結する。
また、ギルを稼ぐ手段が減ると、逆に「RMTに手を出す人」が増える恐れもある。
むしろ「ギルを腐らせてしまう世界」の方がRMT業者に対しては痛打になりうると思うのだが……。
今回の新式装備はトークン素材の必要量が減り、価格の下落が早まっているという話も聞く。
しかし、これはこれで「クラフター(ギャザラー)の意義とは」という問題点にも繋がっていく。
緩和をすれば装備が安くなったり自作しやすくなるが、同時にクラフターをやる意味がなくなって行く。
すると、クラフター人口が減って供給が減り、物価が上昇していくだろう。
アイテム製作、販売というギャザラー&クラフターの楽しみを奪わず、かつ、需要に対して適正な供給を行うというのは非常に難しいだろう。
だが、筆者としては「伝説の採集場所」のような時間制限を設けるのではなく、あくまでも「獲得力」によって制限を設けたりすべきなのではないかと考える。
クラフターも同様に、素材が複数あったり入手が困難であるがために「高難易度」ではなく、精度の要求が厳しいからこそ「高難易度」となるべきである。
今後のクラフター改修によりまた状況は変わるだろうが、MMORPG内の通貨には明確な価値基準がないため、運営陣によって価値を創造してしまえば如何様にもなる、ということをご留意頂きたい。
長い上に本当にあってんのか検証はしてないよ。信じるか信じないかは貴方次第って奴だ!
おつかれ!
素晴らしい記事ですっ♪ じっくり読ませていただきました!
私は以前から、FF14経済に対して現実のように考えてみるひとがいないかなぁと思ったもので!
「やっと現れた!」と思いました!
「インフレへの懸念」とは言いますが、実態を考えてみましょう。
何らかの手段で通貨の排出が多かったとします。このとき、排出されがギルがあらゆるキャラクターにまんべんなく平等にいきわたっている場合、額面上の物価はあがりますが、誰も困りません。
なぜなら、全員がそれを買えるだけのギルをもっているからです。
「インフレは貨幣の額面に対して実質価値が下がること」だけを意味するのであれば、それ自体単体では善悪はないんじゃないでしょうか?
しかし、「欲しいもの」の供給がすくなければ、そのものの値段だけ集中的に上がり、また、それを売る人にギルが集まっていくというのが予想できます。
結果、「持たざるもの」は「欲しいもの」が買えなくなる。
つまり、インフレ問題の本質は「格差拡大」と「供給不足」にあると思います。
この点についてFF14は現状うまく対策していると思います。
例えば「マケボの手数料」「ギサールの野菜」「軍票やトームストーンなどギル以外の貨幣の存在」
ギルを出しっぱなしにすれば、どんどん「持つもの」にギルが集まっていって際限がなくなります。
そこでギルを回収することにより、それにうまいことブレーキをかけていると思うのです。
そして、ギルを使わなくても使える装備が入手できるという点で、最低限の供給能力は確保されている。
それによってギルが偏らないことにより、いろんな人がギャザクラすることで、また供給能力が上がる。
ギルの流動性を確保することで経済の循環を生み出して、人が不幸になるインフレを防ぐということが肝心ですね。(見かけ上の物価云々ではなく)
……この話を突き詰めていくと日本のデフレ脱却つながる議論もできるかも!?
長々と失礼しました。
同じDCなので、もしお会いすることがあれば、そのときはよろしくお願いします!
>>Mikotoさん
コメントありがとうございます。
これまでのMMORPGでは「長く運営してるとシステムから通貨が排出され続けるためにインフレが起こる」と言われてましたが、実際どうなんだろうかと。
で、本文のような内容になったわけで、恐らくMikotoさんも同じような考えではないかと思うのです。
ただ私の場合は格差すら問題ではないように思っておりまして、つまり、大金持ちの人が「こんなにギル持ってても使い道がねーよ」という状態になってしまうと、どれだけギルがあった所で経済に影響しないんじゃないでしょうか。
なぜなら現状のFF14において大金を持っていても、現実のようにそれを活かせる場面は極々限られますからね。
ではお金を持っていない人はどうするのかということですが、これはシステム的に「お金がなくても何とかなる」ってなれば、これまた無視出来てしまうわけで、結局これまでのゲームで問題になっていたのは「通常では必要のないレア装備が必須装備になってしまう環境」だったのではと思います。
つづき
そうなんです、FF14のシステムは非常に良く出来ていて、そこかしこにギルを吸収する仕組みが作ってあります。テレポ代とかは最たる物ですね。
でも実はこの辺りは現実世界の消費税と似ていて、一見平等なようで実は不公平なんですよ。
何故なら、1万ギルしか持っていない人の300ギルと、1億ギル持っている人の300ギルでは意味が全然違ってくると思うんです。
でも、じゃあ「1万ギルしか持ってないから金策しないと先に進めない」という世界かと言うとそんなこともなく、「1億ギルあったらガンガン進めて強い敵もバンバン倒せるぜ」という世界でもない。
実におもしろい世界だと思っています。そもそもギルに必要以上の価値が無いという。
レス500文字ってあっと言う間になくなるなぁ。
また日記でネタ振りしますので、コンスタントに床を舐めてるへっぽこですが、お会いした際にはこちらこそよろしくお願い致します。
現実の日本のデフレ対策はとにかくみんなでお金を使うことです。レッツ散財、衝動買い!
お礼が遅くなりましたが、返信ありがとうございます。
私が今回一番強調したいのは、
FF14において、
システムからのギル産出 - システムへのギル消費 = PC間に出回っているギル量の増加分
積分形で表現すると、
システムがこれまで算出したギルの総量 - すべてのPCがシステムにこれまで消費したギルの総量 = PC間に出回っているギルの総量
ということです。PLL:16 (2014/08/12)にて、
「新生直後はギル産出を慎重にやりすぎてプレイヤーの皆さんにギルがない状態だったのを(2.3に向けて)徐々に改善していった」
という吉Pのコメントがありました。
また、同じ席で河本氏が
「システムから出るギルっていうのはある程度のペースじゃないと、いきなりインフレになったり経済的に崩壊することがありますので、それを監視するっていうのがこれ(ギル産出ペースをコントロールする)の目的となります」
と述べられていました。
続く
すなわち、FF14においては、「インフレをコントロールすること」を目的として、ギルの産出量をコントロールしているということです。
では、これを日本に置き換えてみましょう。
「システムからのギル産出」とは、現実の日本では何を意味するのでしょうか?
FF14において、システムからギルがもらえる状況というのは、
例えば「クエストをクリアしたとき」「NPCショップにアイテムを売却したとき」「カンスト後のダンジョンでの敵からのドロップ」などですね?
つまり、「(PC間の取引以外の)なにかをすること」によってその対価としてギルが産出される。
これは現実世界であれば何に相当するのでしょうか?
FF14におけるギルを産出できる「システム」が、現実世界における日本円を発行できる日本政府と日本銀行を連結した「統合政府」と同義であるならば、これを意味するのは、日本国のために何かしたときに日本国から対価として円をもらうということ、例えば「公務員の給料」「公共工事の代金」等の「政府の支出」が、FF14での「システムからのギル産出」に相当するのではないでしょうか?
つづく
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では、「システムへのギル消費」とは何か、これは当然「納税」となりますね。
先ほどの式を思い出してみましょう。
システムからのギル産出 - システムへのギル消費 = PC間に出回っているギル量の増加分
これを現実世界の日本の言葉に置き換えると、下のようになるということです。
政府の支出 - 税収 = ???
???は何か? 国家予算における税収と支出の差額……そう、「国債」です。
さらにさっきの積分形の式、
システムがこれまで算出したギルの総量 - すべてのPCがシステムにこれまで消費したギルの総量 = PC間に出回っているギルの総量
これに合わせて、現実の式も積分形で表現してみます。
これまでの政府の支出の合計 - これまでの政府の税収の合計 = 政府債務残高(国債残高)
となります。
つまり、国債の正体は借金ではありません!
国債の正体は、「国民間に出回っている日本円の量」なのです!
政府と国民で対になっていて、収入と支出が逆転するから、借金のように見えていただけです。
つづく
……日本の消費税は10%になりました。社会福祉も公共サービスもどんどん削られています。これは何のためだったのでしょうか?
「このままでは国の借金で破綻する!」ので「プライマリーバランスを黒字化しなければならない」と言われてきたからです。
しかし、ちょっと待ってください。
「プライマリーバランスの黒字化」とは「政府の支出 - 税収」を税収の方が大きくなるようにする、すなわち、マイナスにするということです。FF14でいうと「PC間に出回っているギルの量の増加分」をマイナスにするということ、、、
そら、デフレになるわ!
と、いったところで、長々と長文失礼しました。
やっぱり500文字制限は、説明文章を書くにはあまりにも少なすぎますね……。
では、続きはお時間のある時にアーモロートの弁論館でいたしましょう(笑)
長々とすみませんでした。
お会いした時には、じっくりお話しできるといいですね。日記もフォローしておきますので、ネタ振りチェックさせていただきますよ。
よろしくお願いいたします。
>>Mikotoさん
ご返信ありがとうございます。
リアル多忙のせいでなかなかお返事出来なくてすみません。
実はまたこの辺りの話を掘り下げようかなと思っていたのですが、そちらも全く進展しておりませんw
おいおいまとめて行きますのでまたよろしくお願いします。
で、本来ならば弁論館で行うべき議論ですが、日本のデフレ対策の所謂「アベノミクス」はまさにご返信の通りでして、政府のバラ撒きによって市場に流れる円を増やそうという至極真っ当な政策です。
加えて日銀による国債、株の買い付けも同様で、通貨発行ではない形のマネーサプライを行っているということになります。
まあ問題はそれをマスコミが「無駄なバラ撒き」とか「国債を増やして借金を増やしているだけ」等々のネガティブな印象にすり替えているため、国民が円をため込んでしまっているという点です。
まあ日本の経済は専門家に任せるとしてw
一方FF14の経済はというと、真逆のインフレが懸念されております。
今度の日記のネタにしようかと思っているのですが、14の世界には株式市場も先物取引も為替相場もなく、非常に純粋な市場になっています。
また、圧倒的な物量を誇る大企業も存在しないため、個人取引の延長というか、売り手が好き勝手に価格を決められる経済になっております。
これが現実の経済とどのような違いを生み出しているのか。
結論が全くまとまっていないのですが、思考実験として楽しんでいるので気長お待ち頂けたら幸いです。